プロ野球ソフトバンクホークスや読売ジャイアンツで活躍し、現野球解説者の小久保裕紀さんの現役時代は、腰痛との戦いでもありました。

19年間の選手生活で、腰の手術を計8回受けています。
 
(このコンテンツは雑誌「壮快」2013年6月号(Amazon)16~19ページを参考にしています)

「腰の骨が動いた」以後夏に必ずギックリ腰 それでも登録抹消は無し

プロになるまで腰の痛みを感じたことはありませんでしたが、プロ入りして3、4年目の夏、ギックリ腰を起こしてしまいます。
 
大阪ドームの打席に立って一球見逃した時、突然腰に激痛が走り、小久保選手はその場に崩れ落ちてしまいます。
 
「腰の骨が、グウッと動いたのがハッキリわかった」そうです。
 

 
すぐに担架で運ばれましたが、整体で骨の位置を元に戻し、鍼で炎症を沈めてもらうと、2試合休んだだけですぐに復帰しました。
 
症状はいったんは治まったかにみえましたが、その後はなんと6年連続、しかも決まって夏にギックリ腰を発症しました。
 
シーズンが開幕し、腰に少しずつ溜まった疲労が、夏ごろにパンクしていたのではないか、と小久保さんは考えています。
 
それでも整体やマッサージ、鍼など各分野のトップと呼ばれる先生から施術を受けるなどの対処をしたため、毎年ギックリ腰にはなっても登録抹消は一度もありませんでした。

まさに”ケガの功名”で腰痛克服 体幹トレーニングの効果

小久保選手を苦しめ続けた腰痛ですが、思わぬケガの功名でギックリ腰がピタッと止まります。
 
小久保選手は03年のオープン戦でホームベースにすべり込んだ際、キャッチャーと交錯して右ひざの前十字靱帯を断裂する大けがを負ってしまいます。
 
カリフォルニアで手術を受け、アリゾナで懸命のリハビリに取り組みました。
 
選手として丸1年間を棒に振ったのですが、まさにケガの功名、なんとこのリハビリのおかけで翌年からギックリ腰が全く出なくなったのです。
 
その秘密は、小久保選手がリハビリで行っていた体幹トレーニングでした。
 

 
当時は日本ではまだ行われていなかった、バランスボールなどを使う運動です。
 
小久保選手によると
 
「見た目には少しも派手な動きではないのに、ものすごくしんどい」
 
そうです。
 
これにより股関節周りや腹部、背中周りの体の深部筋肉を1年間しっかり鍛えました。

試合中に椎間板ヘルニア発症!腰痛に悩む人へ小久保さんからのアドバイス

下半身が安定し、ギックリ腰が出なくなった小久保選手でしたが、2012年になって、5月22日の試合中になんと腰椎の椎間板ヘルニアを発症してしまいます。
 
しかも、念願の2000本安打まで、あと1本というタイミングで、です。
 

 
この時は、紹介された指圧の名士により体調を回復させ、6月24日に2000本安打を達成させます。
 
小久保さんの場合、ギックリ腰やヘルニアが発症した原因はいまでもわかっていません。
 
腰痛に悩む人へのアドバイスとして、小久保さんは
 
・腰回りの筋肉を鍛えること
・バランスのいい食事をとること
・枕やマットレスを見直すこと
・人から「いいですよ」勧められたことをやってみること

 
を挙げています。