ヘルニアというと、腰が痛む腰椎の椎間板ヘルニアを連想しがちですが、首の椎間板にもヘルニアが起きることがあります。
腰の場合と同様、首のヘルニアも椎骨の間のクッション成分である椎間板が破損する症状です。
首のヘルニア 脚にもしびれ 肩こりと勘違いも 治療法や手術の費用
椎間板に亀裂が入って髄核(ずいかく)と呼ばれるゼリー状の物質が飛び出し、神経を圧迫し不調を起こすのが椎間板ヘルニアです。
発症の原理が同じなので、首ヘルニアも腰の場合に似た痛みやしびれなどの症状が起きます。
首ヘルニアの場合は首筋から指だけでなく脚にも痛み・痺れを感じることがあります。手による細かな動作ができなくなったり、歩行動作が困難になるのです。
痛みで首を動かせなくなることもあり、肩こりと勘違いすることもあります。
腰のヘルニアが若い人でも起こるのに対し、首のヘルニアは40歳以降の中高年に多く発症します。これは原因のひとつに頚椎の老化があるからです。
治療では、患部を安静にする保存治療が優先されます。首の急な動きや首への負担を避けるよう心がけることで遅くとも数ヶ月で治ることが多いようです。
一旦症状が治まっても再発することもあり、この場合は手術も視野に入れて対処します。
頚椎ヘルニア手術はいくつか種類があり、自己負担分の費用は40万円前後です。
YOSHIKIさんの頚椎椎間板ヘルニア手術 腱鞘炎に不眠症も
ロックバンド X JAPANのリーダー、YOSHIKIさんは09年7月27日、頚椎椎間板ヘルニアの手術を米国のロサンゼルスで受けています。
ヘルニアが神経に干渉するようになり、YOSHIKIさんは同年5月の台湾ツアーの後あたりから左手の感覚が無くなり始めました。
しかしその後もアルバム制作などのために日本やアメリカで活動を続け、連日深夜までレコーディング作業を行っていました。
身体を酷使したためか、7月に入ると右手にもしびれを感じるようになります。ここに至ってYOSHIKIさんは手術を決心します。
難易度の高い手術でしたが、無事に成功しています。術後しばらくは絶対安静が必要でした。
ウィキペディアによると、YOSHIKIさんはこれまでに何度も首の不調に悩まされていて、ライブの中止や延期の原因になっています。
頭を激しく振りながら、力任せにドラムを叩くために首への負担も大きかったようで、頚椎椎間板ヘルニアや神経循環無力症などを相次いで発症しています。
首にコルセットを巻いてドラムを叩くこともあり、医師からは「今度倒れたら車椅子生活になる」と宣告されたこともあります。
全身に筋肉を付けるよう医師から勧められたため、自宅にジムを作ってトレーニングを行った結果、見た目が変わるほど筋肉が発達しています。
またYOSHIKIさんはかつて手首に負担がかかる角度でマスター・キーボードを長期間弾いていたため、慢性的な腱鞘炎になっています。
さらには極度の不眠症で、音楽療法の研究もしています。子供の頃は病弱で喘息持ちだったそうです。