このコンテンツでは椎間板ヘルニアに関する話題をまとめています。
関係する遺伝子と治療法の二つの記事です。
椎間板ヘルニアも遺伝するかもしれないそうですよ。
椎間板ヘルニアの原因遺伝子を特定 日本の研究 遺伝も発症要因に
椎間板ヘルニアの患者は日本国内に100万人いるとされています。
その原因遺伝子の一つを、理化学研究所遺伝子多型研究センターと富山医科薬科大の川口善治助手らのグループが突き止めました。
この発見により、治療研究の大幅な進歩が期待されています。
原因遺伝子の変異が軟骨細胞の再生を抑制し、発症につながると考えられています。
椎間板ヘルニアの患者と健康な人の遺伝子を調べたところ、遺伝子の並び方に一部の違いがあることがわかりました。
椎間板ヘルニアの重症患者ほど、「CILP」というたんぱく質が軟骨の変形部分に増加しており、しかもCILPを構成するアミノ酸のひとつが別のアミノ酸に置き換わった”変異CILP”が発生していたのです。
この変異したCILPは、軟骨の成長を妨げる力が非常に強く、椎間板ヘルニアの発症リスクを1.6倍に高めることが分かっています。同時に、軟骨細胞にできた傷の再生も妨げます。
海外では、椎間板ヘルニアの発症要因の7割以上は遺伝が影響すると考えられています。
椎間板ヘルニアを起こしやすい遺伝子に加え、腰への負担や喫煙といった要因が加わると発症するのです。
腰痛手術MEDの特徴 患者の負担や入院期間
MED手術は重度の椎間板ヘルニアの際に施される手術で、「微小内視鏡椎間板切除術」の略称です。95年にアメリカで開発されました。
MEDは腰痛の保存治療の効果が認められなかった場合に行われます。これはPLDDというレーザー治療と同様です。
MEDでは背中を小さく切開し、内視鏡や器具を挿入後、モニターを見ながら器具を操作し、痛みの原因となっている髄核を切除・摘出します。
施術には高度な技術を必要とします。
有効率は90%以上と高いですが、患部が二つ以上ある場合は別の施術法が選択されることもあります。
MEDは内視鏡を使用するため、手術による傷の大きさは1.5cmほどの小ささで済みます。
術後の回復は早く、患者への負担も少なくて済みます。手術時間は1時間ほどで、入院期間は1週間程度です。
PLDD手術、PN手術といった手法を含め、ヘルニアの状態や症状、希望などに応じて適切な手術法が選択されます。
腰痛の治療技術は日々進歩していますが、何よりも予防するに越したことはありません。
私の友人の何人かが腰痛を患っており、話を聞いたり日頃の様子を見ているとなんとも大変そうです。
若い頃から腹筋や背筋など体幹の筋肉を鍛えて腰を保護する、体を柔らかくするといったケアを心がけましょう。