朝起きたときにまず1本吸う、という喫煙者は多いのではないでしょうか。
 
この起床後にタバコでニコチン依存度がわかるそうです。
 
起床後一時間以内にタバコを吸わなくても平気だと、ニコチン依存度が比較的軽いとされています。こういう人は禁煙も成功することが多いようです。

これはFTNDと呼ばれるニコチン依存度テストにある質問のひとつです。
 
FTNDでは次のような質問が行われます。カッコ内の数字を合計して6以上になると重度のニコチン依存と判断されます。

・起床後何分で最初の喫煙をしますか
5分以内(3) 6~30分(2)
31~60分(1) 61分以後(0)
 
・禁煙の公共施設で禁煙することが難しいですか
はい(1) いいえ(0)
 
・一日の喫煙の中でどれが一番やめにくいですか
朝最初の1本(1) その他(0)
 
・一日に何本吸いますか
31本以上(3) 21~30本(2)
11~20本(1) 10本以下(0)
 
・他の時間帯より起床後数時間に多く喫煙しますか
はい(1) いいえ(0)
 
・ほとんど1日中寝ているような病気にかかっている場合でも喫煙しますか
はい(1) いいえ(0)

 
最近は公共の場で禁煙の場所も増えていますし、喫煙は健康のために百害あって一利なしです。(喫煙すると睡眠の質も悪くなるそうです。下記事を参照して下さい)
 
「朝吸わなくても平気」というあなたは(そうでなくとも)禁煙にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

喫煙者は眠りも浅くなる

喫煙者は、深い眠りの時間が少なくなるそうです。
 
米国ジョン・ホプキンス大学のナレシュ・パンジャビ博士らの研究で明らかになりました。
 
パンジャビ博士らは、喫煙はするが健康に異常は無い40人の中年愛煙家と、同世代で身体条件が似た喫煙習慣の無い40人の睡眠時の脳波を調べました。
 
その結果、喫煙者は深い眠りが明らかに少なく、浅い眠りが多いことがわかったのです。
 
さらに喫煙者はニコチンの刺激作用により入眠が困難になり、眠っても時間が経つにつれてニコチンの禁断症状が起きるために睡眠が妨害されてしまいます。
 
起きた時の感覚にも差があり、喫煙者の22.5%が「よく眠れなかった」と答えたのに対し、非喫煙者で同様に答えたのはわずか5%でした。
 
ニコチンは何となく「体にたまっていく」というイメージがありますが、全てが体に残るわけではありません。
 
体内に入ったニコチンは短時間で「コチニン」という物質に変化してしまいます。コチニンは人体に無害の物質であり、その後腎臓を経て体外に排泄されます。
 
これだけを聞くと「なんだ、じゃあニコチンを摂取しても問題無いじゃないか」と感じますが、コチニンに変わって排泄されるのは体内のニコチンの7~8割ほどです。
 
そのまま残る2~3割のニコチンが発ガンなど悪さをするわけです。
 
また上述のようにニコチンが代謝されるのは比較的短時間なのですが、それは「喫煙習慣のある人は次々にタバコを欲しくなる」というデメリットも生んでしまいます。