喫煙をやめると、その直後から身体はタバコの害から回復を始めます。
 
タバコを吸い終わって1分後はまだ煙の影響で血管は収縮して血圧は上がった状態です。
 
しかしこの時点ですでに身体を回復させる作用が働いています。

このコンテンツでは禁煙後の体内の変化やバレニクリンについてまとめています。

禁煙直後から体内は正常化

20分から30分経つと、上がった血圧や速くなった脈拍などが落ち着いてきます。収縮していた血管が元に戻るので血行も回復します。
 
タバコを8時間吸わないでいると血液中の酸素濃度が増えてくるので運動能力も上がってきます。しかし喫煙習慣が身についている人は、すでにここまででかなりイライラを感じます。
 
禁煙して24時間経過すると血圧が落ち着くので心疾患の確率が下がり、肺の浄化も始まります。
 
48時間から72時間経つとニコチンが身体から抜け始めるので味覚や嗅覚が正常になってきます。食事が美味しくなり、呼吸器の機能も回復するので運動をするのが楽に感じられるようになります。
 
1週間から1ヶ月で身体の変化も表れてきます。質の良い睡眠がとれるようになり(喫煙者は眠りが浅いことがわかっています)、血流の改善により肌がキレイになってくるのです。
 
禁煙してから1年経つと、心臓病になる確率が喫煙時代の半分になります。肺がんになる確率も5年で半分になります。(近年は喫煙と肺がんは関係なという主張もありますが)
 
いかがでしょうか?
 
禁煙はかなり辛いものですが、実行するだけの価値は十分あると言えるのではないでしょうか。
 
いまは様々な禁煙治療薬が販売されていますが、副作用が指摘されているものもあります。そのひとつに関して下に記事を書いています。使用する際の注意点です。
 
頑張らずにスッパリやめられる禁煙(レビューあり)
頑張らずにスッパリやめられる禁煙

禁煙治療薬 バレニクリン 副作用や効果

このブログや私のメルマガでは喫煙の弊害を散々書いております。
 
しかし禁煙はなかなか難しいことも事実なようで、私も何人もの人から「禁煙が続かない」旨の話を聞いたことがあります。
 
最近は禁煙を助ける製品も複数販売されていて、昨年も「バレニクリン」(商品名 チャンピックス)という薬が日本でも発売されました。
 
バレニクリンはファイザー社が製造する禁煙治療薬で、アメリカで発表された臨床試験の結果ではバレニクリン(1mg)を1日2回、12週間服用した患者のおよそ44%が禁煙に成功しています。
 
またバレニクリンを12週間服用後に禁煙した患者に、バレニクリンあるいはプラセボ薬をさらに12週間続けて使用してもらう調査も行われています。
 
その結果、24週間後にはバレニクリンの服用患者の7割強が禁煙を続け、プラセボ薬を服用した場合の禁煙率は50%に低下しました。
 
またニコチンパッチと比較した場合バレニクリンの方が禁煙率が高く、禁断症状も軽いという報告もあるようです。
 
いいことずくめのようですが、バレニクリンには副作用も報告されていて、吐き気や頭痛、便秘や腹部の膨満感などが報告されています。(バレニクリンの副作用については下に記事を作っています)
 
バレニクリンの特徴はニコチンを含まないことです。
 
ニコチンパッチやニコチンガムが、体内にニコチンを吸収させることで禁断症状を和らげるのに対して、バレニクリンは脳内のニコチン受容体に作用することで禁断症状を抑えます。
 
禁煙補助薬などは禁煙を助けてくれるものですが、副作用のリスクがあります。
 
使用する際には、医療機関や薬局で使用上の注意などの説明を十分に受けるようにしましょう。
 
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チャンピックス(バレニクリン)副作用で心疾患リスクアップ?

2011年7月5日、ちょっと気になるニュースがありました。
 
米ファイザーの禁煙補助薬、心臓病リスク高める恐れ=調査
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110705-00000332-reu-bus_all
(現在は削除されています)
 
ファイザー社の禁煙補助薬チャンピックス(一般名 バレニクリン)が、心臓発作などの心臓病リスクを高めるという研究結果が出たのです。
 
アメリカとイギリスの科学者が、チャンピックスについて14の臨床試験を分析したところ、入院や身体障害、死亡に至るなど、深刻な心臓疾患を発症する確率が72%も高くなりました。
 
研究を主導したジョンズ・ホプキンス大学医学部のソナル・シン氏は

「われわれの新たな研究結果は、バレニクリンのリスクと便益のバランスを変えるもの」
 
「この場合、心疾患のリスクを低減するために禁煙したい人が、まさにその回避したい問題へのリスクを高める薬を服用していることになる」

と指摘しているそうですが、ファイザー社はシン氏に反論しています。
 
上で紹介したように、チャンピックスには吐き気や頭痛、便秘や腹部の膨満感などの副作用が確認されています。加えて今回は心臓病のリスクを高めると報告されました。
 
チャンピックスは禁煙効果は高いようですが、副作用が気になります。
 
禁煙外来などに通ってチャンピックスを使用している方は、改めて医師と相談しておくと安心ではないでしょうか。