掌蹠膿疱症は関節炎や水疱が起きる難病ですが 完治は可能です

掌せき膿ほう症は、奈美悦子さんが罹患したことで一時期話題になりましたが、一般にはあまり知られていません。
 
皮膚科領域では、1000人に1人の割合で発症するとされています。なぜ発症するのか、その詳しいメカニズムはまだ解明されていません。
 
発症との因果関係が強く指摘されているのは、喫煙です。発病者の9割以上は喫煙者であり、ヘビースモーカーの人ほど症状が重いことがわかっています。

発症年齢は40歳がピークで、30-50歳代とかなり幅広い年齢層に及んでいます。女性の患者数がわずかに多いくらいで、男女差はあまりみられません。
 

 
胸や腰の関節などが激しく痛むのが代表的な症状で、患者さんのおよそ10%にこの症状が出ます。
 
奈美さんは、「全身が動かなくなって死んでしまう」と覚悟するほど、胸や腰に激痛を感じたそうです。
 
 
また、手のひらや足の裏にぷつぷつとした赤い水疱ができ、しばらくすると黄色い膿がたまりそれが数日後には乾燥してぽろぽろと皮が剥がれ落ちる、ということを繰り返します。
 
奈美さんは「買い物の時につり銭を受け取ろうと手を出すとウワッと驚かれた」と語っています。
 
水疱のでき始めはかゆみが伴うため水虫と勘違いされることもあります。しかし水虫の白癬菌のような菌は存在せず、人にうつることもありません。
 
 
ビオチン(ビタミンH)は奈美さんがサプリメントで摂取した栄養素としてテレビで紹介され、広く知られるようになりました。
 
サプリメントでは、ビオチンのみのものや、マルチビタミンの中にビオチンを含んでいるタイプなどがあります。
 
掌せき膿ほう症にかかると、腸内の善玉菌が産生するビタミンHが不足することがわかっています。
 
 
ビタミンHは、きちんと食事をしていれば本来不足することはない栄養素なのですが、食品添加物などの微量の化学物質で善玉菌が弱ってしまうと産出量が減ることがあります。
 
この病気は症状の出方が周期的です。
 
一時的に症状が軽くなっても、肉体的な疲労や、ストレスなどの精神的負担が増え、これにカゼなどの病気が重なると再び症状が悪化することがあります。
 
難治性疾患に指定されているとはいえ、治らない病気ではありません。
 
患者さんの3~5割は、3~5年の治療で治ります。症状が軽い人ほど治癒も早まります。
 

 
この病気の要因の一つとして考えられているのは体のどこかに病巣があり、それが病気を引き起こしているという「病巣感染説」です。
 
その病巣として考えられているのは、胆のう炎、虫歯、扁桃腺炎などです。
 
掌せき膿ほう症の患者で、扁桃腺炎を患った人が耳鼻咽喉科で扁桃腺を外科的に切除すると、掌せき膿ほう症も治ってしまう人がいるのです。
 
同様に、歯槽膿漏を治療した後も同様のケースが起こる場合があります。
 
しかしこのような現象が起きるのは一部の人であって、確実に起きるというわけではありません。
 
 
もう一つの原因として、金属アレルギーが考えられています。
 
歯の治療でかぶせた金属によりアレルギー反応を起こし発病する、という説です。歯の金属を取り除いたら掌せき膿ほう症が治ったという例があるのです。
 
しかしこの場合も確実ではなく、全ての患者さんに当てはまるわけではないようです。
 
掌せき膿ほう症関連書籍・サプリ
奈美さんの闘病記も紹介しています。

コメントを残す