「なんば」とは「難場」のことで、足場の悪い場所を指します。
 
昔、飛脚が体力を消耗することなく「難場」を走るために編み出したのが「なんば走り」だそうです。
 

「なんば走り」とは

足を前後に開いて上体は両足の間に置き、身体をねじらずにベタ足のまま、足を進めるより少し早く同じ側の腕を前に突き出す走り方

です。
 
腕を前に出す際には肩も前に出し、足の指で地面を掴み、指の付け根部分で蹴るのがポイントでした。
 
この走り方によって飛脚は一日数十km、長いときには100km以上走ることもありました。
 
佐川急便のマークもこの「なんば走り」のポーズです。
 
「ナンバ走り」を体得するためのトレーニング
「ナンバ走り」を体得するためのトレーニング (スポーツ新基本―陸上競技)
 
スポーツ界でもこのナンバ走りを参考にする動きがあり、男子短距離の末續慎吾選手はナンバ走りを意識しているそうです。
 
末續選手はこの走りを参考にして03年には男子200mで20秒03のアジア新記録を出しています。
 
 
桐朋高校のバスケットボール部ではナンバ走りをとりいれているそうです。
 
 
とはいえ末續選手や桐朋高校のバスケット部では体の同じ側の足・手を同時に出すことはありません。あくまでナンバの動きを参考にした動作です。
 
 
「なんば歩き」も「走り」と同様に、右手と右足、左手と左足を同時に出す歩き方です。
 
疲れず長く歩けるうえ、なれない動きをすることで脳が活性化し、老化やボケ防止にも役立つといわれています。
 

水中歩行でナンバ歩きやってみた

まだプールに週一で通っていた頃の話です。
 
いつものように泳いだ後プールを歩いていると、ふと「ここでナンバ歩きやってみようかな」という気になりました。
 
 
水中歩行は水の抵抗があるので真面目にやると結構な運動になります。
 
ナンバ歩きと言えば「長時間歩き続けられる」というイメージがあるので、もしかしたら抵抗が軽減されたりするのかな?と思ったわけです。
 
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「ナンバ歩きやってみる」と言っても、私が持っている知識としては「歩く時は身体の同じ側を前に出す」くらいなものです。
 
それでもとりあえずやってみました。
普通に前進する歩き方と、後ろに進む歩き方で。
 
その結果気付いたことは・・・

1 足を前に出すのが少し楽かも より大股で歩けるような気がする
 
2 普通の歩き方よりも静かに歩ける 水しぶきや水流が起こりにくい
 
3 ナンバの後ろ歩きは間違いなく抵抗が少ない 水中を縫うように進める

といったものがあります(気のせいかもしれませんが・・・)。
 
 
ナンバで歩くと、水の動きが静かなのは間違いないと思います。抵抗が少なくなったかどうかは微妙な感じですが、足を前に出しやすいとは感じました。
 
踏ん張りも利くように思えます。
 
 
後ろ歩きは明らかにナンバの方が滑らかに歩けます。水の中を泳ぐように歩けるというか。
 
 
はっきりした結論らしきものは出ませんでしたが、プールに行く機会があったらナンバ歩きも試してみて下さい。
 
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