南オーストリアで1992年から10年間行われた調査の結果、老人は子供や親戚などと親密な関係を保つよりも、友人とのつながりを保つ方が長生きできることがわかりました。
友人間ネットワークの強さが上位三分の一にいる老人は、下位三分の一の人に比べ10年間の死亡リスクが22%低かったのです。
あくまで私の推測ですが・・・。
子供が独立してしまうと親とは離れて暮らすことが多くなるため、家族が接触する機会は減ってしまいます。
反面、友人であればいつでも接触する機会がありますし、趣味や嗜好も似ていると考えられます。
同じ趣味を楽しんだり、会話などで盛り上がって様々な刺激を受けることにも不自由しないはずです。
外出する場合も、友人であれば「行こうか?(あるいは行ける?)」「うん、行こう」といった感じで話がはやいでしょうし。
普段接触が少ない子供や親戚が相手ではそうはいかないでしょう。
また会話にしても、友人だからこそ話せることがあるはずです。家族には話せない、親子や親戚だからこそ気を使う、という場面や話題はあります。
結果的に友人との交流のほうが気もつかわず、良い刺激を受けやすい、ということではないでしょうか。