睡眠中に分泌されるホルモンでは成長ホルモンが有名です。
眠りに入ってしばらくすると分泌が始まり、筋肉の修復や成長に関わっており、「若返りホルモン」とも呼ばれています。
夜の10から深夜2時ごろにたくさん分泌されることから、アンチエイジングのためにはこの時間帯の睡眠は重要とされています。
起床前のコルチゾールで 昼の活動中に受けるストレスに備える
成長ホルモンとは逆に、目覚めが近い時間帯に分泌されるホルモンもあります。
「抗ストレスホルモン」と呼ばれる「コルチゾール」です。
副腎皮質ホルモンのコルチゾールはストレスに対抗する働きがあり、朝方の睡眠状態から目覚める1~2時間前になると分泌量が急増します。
この現象は「起床時コルチゾール反応」と呼ばれています。
起床前に分泌量が増えるのは、日中に受けるであろう様々なストレスに備えるためと考えられています。
午後から夜にかけては分泌量が徐々に減っていきます。
コルチゾールは免疫物質を生成し、糖、たんぱく質、脂質の代謝にも関与しているため、生命維持には欠かせないホルモンです。
ストレスを受けたり妊娠すると体内に増え、うつ病を患っている人もコルチゾールが増えることがわかっています。