06年はプール熱が過去10年で最多のペースで発生しました。
国立感染症研究所の調べでは06年は5月上旬までに約1万8400人の患者が報告されていますが、実際の発生はこの10倍と考えられています。
プール熱の症状や感染源 予防するには
管理人が住んでいる熊本では県内のプール熱感染者数の調査を毎週行っています。
年間の患者数はわかっているだけで毎年1000人前後で、
2006年 1159人
2007年 1008人
2008年 989人
と確認されていますが、こちらも実際にはこの数倍の患者がいるとみられています。
プール熱の症状には
39度前後の発熱 頭痛 倦怠感 目の痛み 充血 ノドの痛み
といったものがあります。
感染力の強いアデノウィルスが原因で、プールでの感染が多いことからこの名前がつきました。 プール以外にもドアノブ、水道の蛇口、エレベーターのボタンを介して感染することもあります。
感染するのは9歳以下が90%以上ですが、大人でもかかります。感染した場合、アデノウィルスには効果的な薬が無いため、3日ほど安静にするしかありません。
予防するにはまずうがい・手洗いの実践が一番大事で、タオルの共用を避けるのもポイントです。
プールから出たあとシャワーを浴びるのも忘れないようにしましょう。
プールの後は洗眼した方がいいのか?
私が小学生や中学生だった頃は、プールで泳いだ後は必ず目を洗っていました。
何の疑問も持たず当たり前のようにやっていて、それで問題は無かったのですが、最近は「水道水による洗眼はやらない方が良い」が共通認識になっているようです。
「水道水で目を洗うと良くない」とは、08年に慶応大学を中心とした研究グループが発表しています。
この調査では、塩素を含んだ水で目を洗うと角膜表面の傷が増え、同時に目の粘膜も減少することがわかっています。
また塩素は目の表面で抵抗力を作っている細菌叢のバランスを壊してしまうため、目に良くないという報告もあります。
これらの理由から、水道水で目を洗いすぎると
・目が疲れやすい
・目がショボショボする
・目が乾く感じがする
など、ドライアイに似た症状が出る可能性も指摘されています。
勢いよく出る水道水で洗うと目の粘液を洗い流してしまうので特に危険です。
日本眼科医界は「水道水による簡単な洗眼は行って良いが、積極的に推奨するものではない」としています。
とはいえ、プール熱など感染症のリスクがあるのも事実です。
そこでプールから上がったら、目薬を使ってはどうでしょうか。
カルキを含まない涙タイプの目薬であれば、目にダメージを与えることなく表面を洗い流せます。
ということで、結論としてまとめてみると
・強い水圧では洗わない
・洗眼するなら水道水より、涙成分の目薬などが良い
ということになります。
ちなみに私は水泳後の洗眼をやめてしばらく経ちますが、目に不調などは全く起きていません。