管理人としては、水泳をはじめとする水中運動は優れたエクササイズだと考えています。

特にダイエットを意識している人にはピッタリの運動ではないでしょうか。
 
このコンテンツでは、水中エクササイズについてまとめています。オススメですが、注意する点もあるのでチェックしてみて下さい。


 

水泳の後お腹が空く理由?消費カロリーの多さ

中学生や高校生のころ、水泳の授業の後にとんでもなくお腹が減った経験はないでしょうか。
 
授業中にお腹が鳴ってアセッたりとか。^^
 
その後、健康維持の目的で水泳をするようになっても、泳いだ後はやはり空腹感を強く感じます。
 

 
これは気のせいではなく、水泳は、他の地上での運動より「お腹を減らす」効果が強いのです。
 
まず、水泳は陸上での運動よりも4倍カロリーを多く消費します。
 
水中では、空気中よりも27倍早く体温が奪われます。
 
すると身体は低体温を防ぐためにエネルギー代謝を上げ、体温を維持しようとします。その際に糖分や脂肪分を分解して熱を発生させます。
 
体温を奪われるのが早い分、水中では陸上よりも代謝が非常に盛んに行われ、カロリーが多く消費されるため、当然お腹も減るわけです。
 
空腹感を感じるもうひとつの理由として、血液の動きが挙げられます。
 
冷たい水の中に入ると、体温がどんどん奪われます。
 
身体は防御反応として、重要な器官である内臓付近に血液を集めるようになります。
 

 
これは水中だけで起きる反応なので、水から出てしばらくすると血液はまた全身をくまなく巡り始めます。
 
すると胃や腸への血液の流入が急激に少なくなります。この状態になると、脳は「何か食べてくれ」という指令を出すのです。
 
結果として空腹感を感じることになります。
 
ちなみに、「水泳をすると皮下脂肪がつきやすくなる」という説もあるそうですが、それはどうやら間違いと考えてよいようです。

浮力・抵抗を受けるゆえの注意点

水温以外にも、水の中には特有の要素があります。
 
最もわかりやすいのは浮力です。水中では、身体にかかる重力負担は十分の一になります。
 
関節への負担も軽くなるため、膝などをケガをしたスポーツ選手が「関節に負荷をかけないように筋肉を鍛える」手段として水中運動をとりいれることがよくあります。
 

 
フィットネスクラブのセントラルスポーツで行われた調査を紹介します。
 
週一回以上の頻度で、半年以上水中ウォーキングを実践した成人男女に効果を尋ねたところ、
 
・実施前にひざの痛みがあった人の8割弱が改善した
・腰痛・肩こりがあった人も、それぞれ6割以上が改善した

 
そうです。
 
ここでポイントがひとつ。
 
水の浮力作用を得るには、横隔膜よりも上まで水に浸かる必要があります。上の「重力負担十分の一」は、肩まで水に入った場合の数値です。
 
浮力のおかげでケガが少ないのは事実ですが、重力負担が軽い分、水中運動では骨密度の上昇は望めません。
 
負担の軽さがデメリットになっているのです。このことは注意点として頭に入れておく必要があるのではないでしょうか。
 
(※追記 どうやら水泳でも骨密度は上昇するようです。下の関連記事をご覧ください)
 

 
水の中で活動すると、水の抵抗を受けます。
 
水中での抵抗は空気中よりも17倍多く、速く動かすと抵抗力は二乗ずつ強くなっていきます。(手を三倍速く動かすと、抵抗が9倍になる)
 
この性質から、水中運動では筋肉の収縮速度が速くなり、最大筋力に達するまでの時間は陸上のわずか四分の一です。
 
やり方によっては合理的なトレーニングが可能になる水中運動ですが、水の抵抗を意識して筋肉を動かさないと効果は低くなりますし、浮力があるということは身体が楽をできるということでもあります。
 
独特の特徴がある分、水中運動をする人は陸上とは違う意識を持つ必要があるのです。

水中トレーニングで注意すること

プールで運動する際に注意が必要なのは
 
プールに入る時と出る時のそれぞれ10分間
 
です。
 
この時間は血圧や心拍数が変動するので、安定するまでは事故が起きやすいのです。いきなりプールに入ったりするのは禁物です。
 
私も以前は泳ぐ習慣がありました。
 
温水プールとはいえ水に入った時は「結構冷たいな」と感じるものです。ゆっくりと水に入るか、念を入れてプールサイドで脚や腕に水をかけて、体を水温に慣らすと安心です。
 

 
プールから出た時は温水シャワーなどで体を温めると疲労回復が早まります。
 
適度に温度が低い水の中に入るのは、「安全な寒冷刺激を受けている」とも言えるわけで、体温調節機能を高める作用があり、カゼをひきにくくなります。
 
同時に、体に水圧を受けた状態で運動するので血液循環と心肺機能も高まります。
 
これは負担をかけることでもあるので、心臓や皮膚に疾患がある、あるいは不安があるといった場合は医師との相談のうえ水中運動を行いましょう。
 
水中でのトラブルは周りの人も救助が難しくなります。
 
地上と違い水没という可能性もあり、発作などが起きるとそのまま重大事故につながりかねません。
 
ちなみに、プールでの運動でも意外と汗をかくのだそうです。(私はかかないと思ってました・・・)運動中・運動後には水分補給を忘れないようにしてください。

水中ウォーキングなどで心掛けること

セントラルスポーツでは、水中トレーニングにおいて以下のような注意点を指導しています。
 
水中ウォーキングでは
・腰に負担をかけないようやや前傾姿勢になる
・腕を動かす時は胴体の軸をふらつかせないようにキープする
・歩行の際はかかとをしっかりつける
 
上半身をひきしめるためには
・両手を前に伸ばす→ひじを曲げて脇を締めるを繰り返しながら歩く
・平泳ぎのように手で水をかく→下から水をすくいあげるように腕を伸ばす
 
下半身をひきしめるには
・ひざを高く上げる
・足の甲でサッカーボールを蹴る動作をくりかえす
・かかとをお尻に近づける動作でももの裏側をひきしめる
 

 
運動量の目安としては、20分間で25mプールをウォーキングで8~10往復くらいです。
 
週二回以上の運動で体力が10~20%向上し、高血圧、糖尿病、高脂血症の予防や軽減効果が期待できるという研究結果があります。
 
私も水中運動の健康効果は非常に高いものがあると考えていて、(まじめにやれば)ダイエット効果も運動の中ではトップクラスだと思っています。
 
水中運動を定期的に行うことは健康維持におおいに役立ってくれるでしょう。