F1レーサーの中嶋一貴さんには食事の栄養を管理するパーソナルトレーナーがいます。
そのトレーナーの指導で、中嶋さんはサプリメントを基本的に使用しません。サプリメントらしきものといえば筋肉を回復させるためのプロテインくらいです。
「パランスのとれた食生活が人間の身体には最も望ましく、効率も良い」という考えです。
グランプリの開催中は炭水化物をメインに、そしてビタミンやミネラルを豊富に含む、ブロッコリーやホウレンソウといった緑黄色野菜を毎食食べるようにしています。
F1レーサーは全身の筋肉を強化しますが、中でも特に重要なのは首から背筋にかけての筋肉、そして骨盤が強く、安定していることなのだそうです。
これはレース中には体重の4~5倍の重力が首や背筋にかかるためです。
心肺機能を鍛えるため、シーズンオフには気候の暑い地域で5日間ほどのトレーニング合宿を行うこともあります。
以前私の友人がF1 レーサーを見た時に「首がムチャクチャ太かった」と驚いていました。
F1 レーサーが身体を鍛えるのは、体力をつける目的があるのはもちろん、気力を持続させるためでもあるのではないでしょうか。
長時間高速運転を続けるF1 では、一瞬の気の緩みが大事故につながります。そんな状況では、「疲れ」からくる集中力の低下は生命の危機に直結するはずです。
「レースで好タイムを出す」という以前に、身体を鍛えておくことは最低限のことなのでしょう。