以前三好基晴医師の著書「医者と薬にだまされない法」を読みました。
 
いわゆる「常識」を覆すトピックばかりで、私の目を特にひいた内容はいくつかメルマガでとりあげてみました。

同書では、インフルエンザ予防接種の有効性についても言及されています。
 
1984年度に前橋市のインフルエンザ研究班が、群馬県内で集団接種を行った市と、行わなかった市で、小学生のインフルエンザによる欠席率を比較しました。
 
すると、
 
・予防接種をしなかった前橋市のインフルエンザ欠席率は42.8%
・対して予防接種を行った伊勢崎市は51.9%

 
と予想とはおよそ反対の結果が出ました。
 
この調査では、予防接種によるエンフルエンザ予防効果は無いと判断されたのです。
 
インフルエンザで怖いのは脳症を発症することですが、脳症はインフルエンザによるものより、解熱剤によるものが多いという報告(先の群馬県での調査とは別です)もあるそうです。
 
また予防接種のワクチンには副作用も指摘されています(副作用が出る確率は非常に低いとされています)。
 
現在は全くと言えるほど話題になりませんが、少し前の新型インフルエンザの大流行は記憶に新しいところです。
 
新型インフルエンザに対しては、ワクチン接種が一定の抑止効果を発揮ていますが、ワクチンの安全性や効果について冷静に判別する意識は常に持っておく必要があるのではないでしょうか。

有田町の調査 児童がR-1乳酸菌摂取でインフルエンザ激減

ヨーグルトが免疫力をアップすることはよく知られています。
 
この件の認知度は高いと思うのですが、「実際に調査・研究やってみた」という記事は意外と少ない印象があるのは私だけでしょうか?
 
・・・なんてことを考えていたら、先日こんな報道がありました。
 
R−1乳酸菌のヨーグルトでインフルエンザが激減…有田町で実証
topics.jp.msn.com/wadai/searchina/article.aspx?articleid=667617
(現在この記事は削除されています)
 
記事のポイントをまとめます。

・対象は佐賀県有田町の保育園、幼稚園、小中学校に通う児童・生徒
 
・2010年9月7日から11年3月18日まで、R-1乳酸菌を使ったヨーグルト112mg 1本を登園・登校する毎日飲んでもらう
 
・このうち、学校欠席者追跡システムを利用できる小中学生1904人のインフルエンザ感染状況を、10年10月1日から11年3月18日まで調べた
 
・この期間中の有田町の小学生は、隣接している自治体と比べてインフルエンザの発生が10分の1以下だった 中学生でもほぼ同様の結果
 
・児童の保護者アンケートでは、次のような回答が目についた
「風邪をひきにくくなった」
「ひいても症状が軽かった」「乾燥肌が軽減した」
 
・以上の効果は、乳酸菌がNK細胞を活性化したことが原因と考えられる
 
・NK細胞は60歳を過ぎると低下を続ける 強いストレスを受けたり、生活リズムを崩しても低下する一方で、大笑いすると機能が高まる

 
とてもわかりやすい研究ですね。対象規模も大きく、信頼性も高い結果と言えそうです。
 
冬のカゼやインフルエンザ予防目的でのヨーグルト摂取は”大いにアリ”といえるのではないでしょうか。