私は小さい頃体がとても弱く、しょっちゅうカゼをひいていました。
 
そんな時、親はよく「食べて治せ」と言っていたものです。
 
スタジオジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」にも、「カゼを治したければ食べなさい」という意味のセリフがあったと記憶しています。

「カゼをひいた時は食べる」という考えは、ある意味正しいのかもしれません。
 
ただし、「とにかくたくさん食べろ 食べるのが絶対条件」と解釈するのはちょっと違うと思います。
 
このサイト運営を始めてから少食に興味を持っていることもあり、「(特に大人になったら)むしろ食べないくらいのほうがカゼは早く治る」という意識が強くなっています。
 
以前読んだ本に、こんな内容のくだりがありました。

「カゼをひいた時は、食べないほうが治りが早い。野生の動物は、体調を崩した時は何も食べずにじっとしている そのほうが回復が早いことを知っているから」

言い回しはともかく、意味としてはこんな感じでした。
 
実はこれ、私も実感したことがあります。
 
以前風邪をひいた際、あまり食べないようにしたら、確かに回復が早かったのです。
 
逆もあります。
 
ある時、風邪をひいてお腹がすいた私は、弁当屋でなんと「海鮮天丼大盛り」を買い、ガッツリ完食しました。
 
食べている最中はやたら美味しく感じたのですが、その後風邪は思いっきり悪化してしまいました。(´Д`)
 
何となく、食べたほうが栄養豊富になって風邪を撃退できそうなイメージですが、実際はそうでもありません。
 
お腹いっぱい食べた時って、意外とカゼをひきやすくないですか?
 
食べないことで回復が早まるのはなぜでしょうか?
私の考えを書いてみます。

・消化作業をしなくて済むので、身体のシステムはウイルス等の撃退に専念できる
 
・消化の過程では活性酸素などの有害物質も発生し、免疫力を使う 食べないことで、この免疫力を身体の防衛に使える
 
・カゼでは休養が大事 食べないことが内臓の休養になる 消化は内臓に運動させているとも言える

 
揚げ物である「海鮮天丼」など食べたら、それこそ風邪ひきの身体を酷使してしまいます。
 
子供は成長しているため、少しは食べさせるのもアリでしょう(それでも無理に食べさせなくても良いそうですが)。身体が完成している大人は食べる必要性はそれほどありません。
 
カゼをひいて活動量は減っているのですから、摂取カロリーが不足することはまず無いはずです。
 
もしもお腹が空いたなら、昔からの言い伝えどおり、消化の良いものを食べましょう。身体に負担をかけないのがキモです。
 
結論として、カゼをひいても「食べたくなったら軽く食べる」程度でOKであり、「何か食べなきゃ」と無理をする必要は無いと思います。
 
水分は十分に補給しながら安静にし、じっと回復を待つのが一番です。