塩分の摂取量を制限するダイエット法をご存知でしょうか?
 
「塩分抜きダイエット」とでも銘打ってもよさそうなこの方法は、雑誌などでこれまでに何度か紹介されていて、比較的早く結果が出るそうです。
 
(厳密には「ダイエット」ではないように思えますが、便宜上ダイエットとします)


 
体重が減るだけでなく、脚のむくみや肌質の改善も期待できます。
 
減塩がダイエットにつながるとは、これまでに無かった発想なので紹介します。
 
このコンテンツは、雑誌「日経ヘルス」2013年11月号32~35ページの記事「塩分offでお腹やせ」を参考にしています。

塩分制限ダイエットの注意点

内容を紹介する前に、まずは注意点を。

最初の三日間は食事の塩分をゼロにする必要がある

もちろん、しょうゆなどの調味料や加工食品の塩分もダメです。
 
これは三日間外食・中食せず、自炊しなくてはいけないことを意味します。職場でも自作のお弁当が必要です。
 
「それはちょっと厳しいなぁ」という方は、このダイエット法は薄味食の参考とし下さい。

塩抜き」は、三日以上行ってはいけない

始めて三日間は塩無しで過ごしますが、それ以後は減塩食にします。塩抜きをずっと続けると体調を崩してしまいます。

薄味を習慣にする意味でも有益な方法か

私は何かを食べない系のダイエットには疑問を感じますし、過度の減塩には「?」と考えるタイプです。
 
しかし後述するように、このダイエットを行うと塩味だけでなく甘味にも敏感になるそうなので、健康のキモである薄味に慣れる意味でも紹介する価値があると判断しました。

このダイエット法は、脂肪を減らすものではなく、体内の水分を減らすもの

一般に言われるダイエットは、カロリーを消費して体脂肪を減らしますが、減塩ダイエットは体内に過剰にため込んだ水分を減らします。
 
以上の注意点を考慮しておいて下さい。

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塩分オフダイエットの効果と実践

塩分オフは、オーディションの前のモデルさんや、大会前のボディビルダーも体を絞るために実践する方法なのだそうです。
 
塩分オフを習慣にしており、モデルでボディメイクトレーナーの佐々木ルミさんによると、塩を控えるようになって三日目で・・・
 
・体重が2.5kg減少
・お腹がへこむ
・脚のむくみも取れてスッキリ
・吹き出物がなくなり、肌がシットリと潤う

 
ようになるそうです。
 

 
日経ヘルスには、その他にも
 
・三日間でウエスト3cm減 体重が1.4kg減
・六日間でウエストとふくらはぎが3cm減 体重が3kg減

 
といった体験談が紹介されています。
 
それでは、摂取する塩分量を減らすには、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
 
減塩については、高血圧対策など多くの記事がありますので、ここでは簡単に。

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外食で塩分を減らすには

まず、自分で塩分をコントロールできない外食では・・・

汁やソース、スープ類は残す

代表例はラーメンです。
一般的なしょうゆラーメン(含有塩分量8グラム)の場合、汁を三分の一残せば2.2g、二分の一残せば3.4gの減塩になります。
 

パン・パスタよりご飯を、牛乳よりお茶を選ぶ

バンやパスタは製造工程ですでに塩が含まれています。
 
これにおかずやソースが加わるので摂取塩分量がさらに増加します。
 
牛乳にもわずかですが塩分が含まれている場合があるので、水やお茶がおすすめです。
 

加工食品は成分表示で塩分量をチェックする

カップラーメンやスナック菓子はもちろん、ハムやソーセージ、ちくわにも無視できない量の塩分が含まれています。
 
食べる際は成分表示でチェックしておかないと、思わぬ量の塩分を口にする可能性があります。
 
 
「塩分」や「食塩相当量」ではなく、「ナトリウム量」表示の場合、次の計算式で塩分量を換算します。
 
・ナトリウム(mg)×2.5÷1000=塩分相当量
ナトリウム(g)×2.5=塩分相当量

 
ですね。

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自炊で塩分を減らすには

自炊において食塩量を減らすポイントは以下のとおりです。
 
外食と違い、自分で工夫できる分対応はしやすいのではないでしょうか。

うまみで塩分を減らす

かつおぶしや昆布、干ししいたけなど天然だしのうまみがあると薄味でも舌が満足します。
 
市販されている顆粒だしのもとには塩分が含まれているものがあるので注意しましょう。
 

酸味で塩分を減らす

レモンやすだち、ユズなどの酸味は控えた塩分を補ってくれます。
 
以前、漫画家のやなせたかしさんが、ゆでたまごには塩の代わりに粉末クエン酸をつけている件をお知らせしました。
 
柑橘類は香りも豊かなので嗅覚も刺激して満足感を高めてくれます。

香りで塩分を減らす

バジルやパセリなどのハーブ、ニンニクやネギ、ショウガといった香味野菜で香りをつけると、嗅覚が満足するので塩分が少なくても美味しく食べられます。
 
ちなみに、塩小さじすりきり1杯は6gで、これが塩分の摂取目標量です。濃い口しょうゆ小さじ1の塩分量は0.9g、塩ひとふりは0.1gが目安です。

排出する塩分量を増やす

「塩分摂取量を減らす」だけでなく、「排出する塩分量を増やす」のも手段のひとつです。
 
具体的には以下のような方法があります。
 

水を飲む

体内塩分のほとんどは尿により排出されるため、一日1.5~2リットルの水を飲みましょう。
 
むくみが気になるからと飲まないのは逆効果になってしまいます。

軽い運動をする

適度な運動は、尿中への塩分排出を促す効果があります。
 
少し汗ばむ程度の、1日30~40分の速足ウォーキングなどの運動がおすすめ。

カリウムを含む食品をとる

高血圧対策でよく知られているように、カリウムには塩分を体外に出す作用があります。
 
野菜や果物、キノコやナッツ類、海藻などの食材を食べましょう。
 

 
塩からい料理を食べ続けると、甘味に対する味覚も鈍くなり、より甘いものが欲しくなります。
 
つまり摂取する塩分のみならず糖分も増えることになり、糖尿病のリスクも上がってしまいます。
 
こうなると問題はダイエットだけにとどまりません。
 
ここで、個人的な体験談をひとつ。
 
長いこと一人暮らしをしていると、自炊の味付けが知らず知らずのうちに濃くなっていきます。味の濃い外食の機会が増えて、舌が濃い味に慣れてくるからでしょうか?
 
実に不思議なのですが、これはおそらく間違いありません。
 
高血圧対策を出すまでもなく、日本人の塩分とりすぎ(おそらく最近は糖分も)はかねてから指摘されてきました。
 
私としては、極端に減塩に偏る必要はないと感じますが、「薄味」が健康の助けになることは間違いないので、塩分カットダイエットの考え方を参考にするのは有益ではないでしょうか。