お笑いコンビ「雨上がり決死隊」・宮迫博之さんの胃がん手術は大きなニュースになりました。
 
ヤフーニュースさん
早期胃がんの宮迫 がんの大きさは2センチ、ステージは1A
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121206-00000026-dal-ent
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こちらの記事ほかの情報をまとめます。

■宮迫さんは2012年11月5日に都内で健康診断を受け、12日に胃がんと判明した
 
■がんのステージは「1A期」で、最初の臓器(この場合は胃)での発症であり、もっとも軽度の段階 治療により完治する確率は高い
 
■宮迫さんは夏ごろから「お腹が空かない」「食べ物を消化しきれない」といった胃の不調をツイッターでつぶやいていた
 
■12月7日に腹腔鏡手術を受け、胃の三分の一から半分を切除する予定 入院期間は2~3週間

 
胃がんは自覚症状は少ないと聞きますが、それらしい違和感というか予兆はあったようです。
 
早期にがんを見つけたおかげで、仕事への復帰も早く、治療が順調なら1月中旬には復帰可能とされました。
 
手術時点で宮迫さんは42歳です。
 
健康診断により胃がんが早期発見できたわけで、これくらいの年齢になると定期健診がやっぱり大事なのだなぁ、とよくわかるのではないでしょうか。(管理人も近いトシなので他人ごとではありません)

胃がんの内視鏡治療と開腹手術の違い 費用や入院日数

胃がんは早期に発見されれば内視鏡(胃カメラ)による治療が可能で、開腹する必要はありません。
 
内視鏡治療を施す際には条件があります。
 
それは
 
「胃粘膜までの分化型がんで直径は2cmまで」
 
であり、簡単に言うと「癌がまとまっており、リンパ節などに転移しておらず、なおかつ直径2cm以下」ということになります。
 
「分化型」とは、がん細胞の並び方が胃本来の細胞の並び方と似ているものを言い、胃がんの中では比較的対処しやすいタイプです。
 
内視鏡手術には二種類あり、ひとつはEMRと呼ばれる手術です。
 
EMRは患部にリング状のワイヤーをかけて切除する方法で、電流により患部を焼き切ります。
 
もうひとつはESDと呼ばれ、電気メスで粘膜を切開して粘膜の下層から患部を剥ぎ取る(剥離させる)手術です。
 
ESDはEMRよりも技術的には難しくなりますが、より大きな患部を切除することができますし、がん細胞の「取り残し」も少なくなります。
 
このような特徴から全国の病院ではESDが行われることが増えています。
 
先述の「大きさは2cmまで」という適用条件を拡大しようという動きも広まっています。
 
これと対照的なのが「未分化型」のがんで、こちらは胃の細胞などとは無関係に体内のあちこちで進行します。
 
腹膜やリンパ節に転移することもあるのでより悪性が高いと言えます。未分化型の胃がんでは原則として内視鏡治療は行いません。
 
発見が遅れ、リンパ節などにがんが広がっている場合は切除を伴う開腹手術をする場合があります。
 
内視鏡治療と開腹手術では費用にも違いがあります。
 
胃がんを開腹手術した場合、検査費、入院費、薬代などを含めるとおよそ130~150万円かかるようです。3割の自己負担で50万円弱、といったところです。
 
対して内視鏡治療ではこの三分の一から五分の一くらいです。
 
入院日数も開腹手術では10日~14日間ですが、内視鏡治療では5日~1週間と短くなります。内視鏡治療のほうが体への負担も格段に軽くなります。
 
胃がんはハッキリした自覚症状が出ないのが特徴です。
 
胃もたれや食欲不振といった症状が出ますが、これらは意外と「よくあること」なのであまり深刻に考えないまま癌が進行してしまうこともあります。
 
食生活に変化が無いにもかかわらず体重が減るのも要注意です。「痩せた~!」と喜ぶよりも胃がんを疑ってみましょう。
 
家族に胃がんの人がいる、胃痛が頻繁にある、タバコを吸うといったことが該当するなら、胃がんを発症する可能性が高くなります。
 
また日頃からストレスの多い生活をしていると胃がんの危険度が上がります。
 
上の宮迫さんの例のように、早期発見が非常に大切です。定期健診を欠かさないようにしましょう。