EDの男性には排尿障害が多く、排尿障害の男性にはEDが多いことがわかっています。
 
高齢や運動不足、メタボリックシンドロームといった理由により前立腺肥大症が進むと、血管が収縮して陰茎に流れ込む血液量が少なくなってEDになるのです。

EDを引き起こすとされる喫煙、高血圧、糖尿病、高脂血症などは勃起に必要な一酸化窒素の産生を低下させます。
 
一酸化窒素の産生量が低下すると、前立腺の肥大も進行することがわかっています。
 
また、骨盤内の血管の動脈硬化による低酸素は、陰茎に流れ込む血液量を減らすため、EDになってしまうのです。
 
このように、EDと排尿障害は同時の発症しがちで、前立腺肥大症の薬がEDを改善したり、EDの薬が排尿障害を改善することがあるのはこのためです。
 
ちなみに40歳以上の男性のうち完全型ED(勃起障害)の約80%が喫煙者です。つまりED患者のうち約8割がタバコを吸っていることになります。
 
EDは心因性によるものと考えられがちで、実際に精神状態はEDと深く関係していますが、タバコなどの生活習慣もEDと少なからず関っています。
 
心の状態がEDに精神的影響を持つならば、喫煙は血流阻害など物理的に悪影響を及ぼすのです。喫煙がEDを悪化させる間違いありません。

EDは心疾患の予兆?

ED(勃起障害)は心因性の症状が多いですが、陰茎への血流不足によっても発症します。
 
いわゆる「精力増強」をうたう食品や生薬の類には、血行を良くする作用を持つものが多いことからも、血流とEDは関連が非常に強いことがわかります。
 
血流の不調によりEDが発症した場合、陰茎への動脈が硬化している可能性があります。
 
そして陰茎動脈が硬化するということは、冠動脈など他の血管も硬化が始まっていることが考えられるのです。
 
つまり、血管硬化によるEDは心筋梗塞など重篤な疾患の予兆かもしれない、ということです。実際に、EDは冠動脈疾患の症状よりも3年ほど早く発症することがわかっています。
 
EDと冠動脈疾患の両方をもつ男性の93%は、狭心症を発症する1~3年前にEDの症状を訴えていたことがアメリカの研究でわかっています。
 
また勃起能力が大きく低下している人は、そうでない人よりも心臓病などを発症する確率が約3倍高まるという調査結果があるそうです。
 
男性にとってはEDを発症するだけでも深刻なのに、それが心疾患の予兆かもしれないとなると、これはもう何としても予防したいものです。
 
予防のためには、何よりもまずは禁煙を実践し、バランスのとれた食事、適度な運動などがポイントです。

コラーゲンとEDの関係 日比谷クリニック山中院長

美肌サプリとしてすでに定着した感のあるコラーゲン。
 
美容効果を期待するなら1日5g、関節症改善目的なら1日10gを摂取することが推奨されています。また、ビタミンCと併用すると特に美容効果が促進されます。
 
最近では男性も摂取することもあるようですが、ちょっとご注意が必要かもしれません。
 
東京「虎ノ門・日比谷クリニック」の山中院長によると、コラーゲンが男性器にたまると、EDの原因になるそうです。
 
陰茎海綿体は毛細血管の集まりで、本来コラーゲンはありません。加齢と共にコラーゲンが溜まると血管壁が癒着し、海綿体の伸縮が妨げられEDを引き起こすのです。
 
もし男性でコラーゲンを摂取しているなら、ちょっと頭に入れておいてはいかがでしょう。
 
EDの原因の多くは心因性のものです。
 
何らかの理由で性器が働かなかった場合、男性は少なからずショックを受けます。
 
その精神的ダメージは次の性行為の際まで引きずっていることが多く、自信が持てないままではいざという時にまたもや機能しないことがあります。
 
こうなると悪循環が始まり、自力では抜け出せないことにもなりかねません。医師と相談するなどの対処が必要です。