ビタミンの中には、過剰摂取すると害になるものもあります。妊娠している女性は特に気をつける必要があります。
そのビタミンとは
ビタミンA K D ナイアシン
です。
ビタミンAはうなぎやレバーに多く含まれる栄養素で、以前は魚の肝臓を多く食べていた漁師さん達に肝障害が出ていた例もありました。
ビタミンAを妊婦さんが取りすぎると奇形児が生まれる場合があります。
その他三つの過剰摂取は肝障害や腎臓障害を引き起こします。
ビタミンの過剰摂取の害といっても、一般の食生活をしている限りは心配する必要はまずありません。
よほどの偏食をしているなら別ですが、野菜・肉・魚・果物・海藻などいろんな食材をバランスよく摂るよう心がけているならば、特定のビタミンを過剰摂取することは無いはずです。
注意すべきなのはサプリメントなどで特定の栄養素を補給する場合です。
これはいわば「不自然な」形で栄養摂取をしているので、過ぎたるは及ばざるがごとし、で過剰摂取の危険性が出てきます。
最近はイソフラボンの過剰摂取の危険性も指摘されています。
私はサプリメントでの栄養補給を否定するつもりは全くありません。私自身も利用していますし。
しかし、栄養は本来食事から摂るものだということを忘れてはいけないと思います。食事が主であり、自然な姿なのです。
なので、「サプリ飲んでるから食事は適当に済ませよう」はおかしいと考えています。
妊婦が注意すべき魚と上限量まとめ
妊婦さんの”過剰摂取”についてもうひとつ。
アメリカの食品医薬品局(FDA)は、メチル水銀を妊婦が摂取すると胎児の成長に悪影響があると発表しました。
メチル水銀は魚類に蓄積することがあり、日本でも「妊婦はマグロを食べないほうが良い」と一時期話題になりました。
胎児に悪影響といってもごく軽度の神経障害で、具体的には「音を聞いた時の反応が千分の一ほど遅くなる」といったものです。
そのため、米国でも「水銀よりも魚を食べないことによる弊害の方が大きい」という意見もあるそうです。
それでも一応頭の中に入れておくために、厚生労働省が発表した「妊婦が食べ過ぎに注意したい魚とその量」を以下にまとめます。
・1回80gとして週1回まで クロマグロ、メバチマグロ、キンメダイ、メカジキ、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ
・1回80gとして週2回まで ミナミマグロ、マカジキ、ユメカサゴ、キダイ、ヨシキリザメ、イシイルカ
メチル水銀は体外に排出されやすく、それほど神経質になる必要はありません。
日本の厚生労働省や食品安全委員会も「魚に含まれるメチル水銀に注意が必要なのは妊婦だけ」としています。
メチル水銀の排出を助ける栄養素と食品は以下のとおりです。
食物繊維 発酵食品 カルシウム メチオニン(乳製品に含まれています) 亜鉛(カキ、玄米に含まれています)