「月曜日は憂鬱」というのは世界共通のようで、落ち込みがあまりにひどいと自ら命を絶ってしまう人もいます。
月曜日は自殺者数が最も多い、という英国の研究結果もあるそうです。
外国の自殺事情と共に紹介します。
自殺が多い月曜日 英国の調査
自殺者は月曜日に増えるのはこれまでに何度かメディアでもとりあげられています。
この理由は、「マンデー・モーニング・ブルー」と言われるように、仕事や学校に関するところが大きいとする説があります。
イギリスの国立統計庁が1993年から2002年の間に起きた3万5千件の自殺を解析したところ、老若男女を問わず自殺が月曜日に多いという結果が出たのです。
ほとんどは仕事についていないと考えられる75歳以上の高齢者でも月曜日の自殺が多くなっていました。
この事実は、月曜日の自殺が仕事・学校以外の要素で引き起こされている根拠になります。
日本では、自殺以外に心臓疾患などの発症も月曜日に多いことがわかっています。
最近は月曜日に振り替え休日になることが増えてます。
月曜日に自殺・病気の数が多いのは仕事とは関係ないという結果ですが、多少は影響するのではないでしょうか?
その分、火曜日に増加してしまうかもしれませんが・・・。
最近は経済政策の効果が出て減少傾向にありますが、ほんの数年前まで日本では毎年3万人が自殺していました。
毎日毎日100人ですよ!どう考えても何かおかしかったのです。
「何かがおかしい」といえば、隣のあの国も問題を抱えているようです。
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中国の若者の死因第1位は自殺 精神診療を受けない理由は?
人口13億人の中国で、全世代の死因上位は肺がんと交通事故ですが、20歳から35歳までの死因第1位は自殺です。(05年現在)
中国では年間約25万人が自ら命を絶っています。自殺未遂は年間250万人から350万人にのぼると考えられています。
江蘇省の精神疾患罹患率は80年代は10%でした。
それが90年代は14%に上昇しています。患者の総数はおよそ100万人、精神疾患の患者は毎年新たにおよそ2万人ずつ増えているそうです。
中国では社会の競争が激化し、うつや自閉症などの精神疾患が広く流行しています。
現代の中国では、精神疾患は呼吸器疾患や心臓・脳の血管障害、悪性腫瘍などよりも患者数が多くなっているそうです。
中国全土の精神疾患患者数は1600万人に達しますが、治療を受けているのは2割ほどだけ。
残りの8割が治療を受けていないのは、経済的な理由や精神疾患の弊害がよく理解されていないことがあります。
また中国では精神疾患に対する偏見があり、医者の診断を受けることによって差別される風潮があるのです。
差別されることを恐れて精神疾患の治療を受けないのだそうです。
ロシアの平均寿命・自殺の現状 年間5万人!
05年6月の時点では、西欧に比べてロシアは男性の平均寿命が16年、女性が10年短いと言われています。
自殺未遂者や自殺願望の強い患者を収容する施設は全く足りず、ロシアの年間自殺者は5万人に上ります。
WHOのまとめでは、10万人あたりの自殺件数を示す自殺率の上位10カ国はロシアをはじめ旧ソ連諸国が7カ国を占めました。
これに関しては日本も上位にランクしているのでなんとも残念なのですが・・・。
ロシアでは男性の自殺率が女性の6倍に達します。
50代以上で自殺率が上がる先進国と異なり、30台半ばから40代半ばの働き盛りの男性の人数が最多になっています。
自殺の第一の理由は「貧窮」と考えられています。
ロシアでは貧富の格差が拡大しており、公式発表では富裕層10%と下位10%の所得格差は15倍、実際には50倍以上あるともいわれます。
ロシアの人口減少度は日本よりも深刻です。
日本も出生率の低下で05年から人口減少社会になってしまいましたが、ロシアの人口のピークは92年で、93年以降は人口減少社会になっています。
ちなみにロシア連邦軍の調査結果に以下のようなものがあります。
・2004年の陸海軍の死者数は932人でこのうち25%は戦場ではなく自殺で亡くなっている
・職業軍人の34%は最低生活水準を下回っており、高い自殺率の原因となっている
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