家族や友人が「うつかな?」という状態になると、周囲の人はどう声をかけるか迷うものです。
言葉によっては症状を悪化させるリスクもあり、注意が必要だからです。
(このコンテンツは雑誌「(PR:Amazon)Tarzan 2014年3/13号」50~53ページを参考にしています)
うつの人にかける言葉 良い例・悪い例
雑誌「Tarzan」に、「メンタルヘルス・ファーストエイド」という、5段階の声かけについての特集がありました。
相手の状態別に、言葉の適・不適、推奨される生活形態をまとめてあります。
以下にポイントを紹介します。「○」はOK、「×」はNGな言葉や態度を意味します。
うつかな?と思ったら
1 危険信号のあり・なしをしっかり読み取ってあげる
○「最近ちゃんと眠れてますか?」
○「少し表情が硬いみたいだけど大丈夫?」
×「まさか自殺なんて考えていないよね?」
2 わかったつもりになって批評したりせずに聞くこと
○「あなたのこういうところが心配なんです」
○「今どんな気持ちなのかをゆっくり話してみてください」
×「今まであんなにしっかりしていたのに、どうしたの?」
3 客観的な事実や正しい情報、安心感を与えてあげよう
○「決して珍しい病気じゃないから、じっくり治しましょう」
○「今の状態は病気だから。決して心が弱いからじゃないですよ」
×「病は気から。考え方次第でどうにかなるって!」
4 1対1ではなくさまざまなサポートを受けるよう勧める
○「一度クリニックに一緒に行ってみませんか?」
×「病院はたくさんあるから、自分で探してみたら?」
5 自分でできることも少しずつ セルフヘルプのススメ
○「同じ悩みを持つ人たちのグループに参加してみましょうよ」
○「お酒をやめれば少し良くなるかもしれないから控えてみない?」
×「病気なんだから何もせずじっとしてなさい」
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治療中~回復期
療養中、どんな生活を送るべき?
○なるべく規則正しい生活を共に送る
○皿洗い、洗濯物干しなど家事を一緒にやる
○食事はバランスのいいものを お酒はNG
×周囲はとにかく慎重に対応する
×気分を紛らわすために積極的に遊びや旅行に誘う
回復期こそ落とし穴が こんな態度はOK?NG?
○話をちゃんと聞き、共感を示して冷静に対処する
○「死を選ぶことだけは絶対にしない」と約束させる
○一人にするのは危険と判断したら周囲に助けを求め、極力一緒にいる
×「どうせ本当に死ぬ気なんてないんでしょ?」と挑発する
×本人の状況を無視して、ただ「大丈夫だよ」とあしらう
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うつ状態の人にこんな言葉はOK?それともNG?
○「今までよく頑張ったね。ゆっくり休みなよ」
○「私がついているから一人で苦しまないでいいんだよ」
○「とりあえず仕事のことは気にしないでゆっくり過ごそうね」
×「つらいのはみんな一緒なんだから少しは我慢しなよ!」
×「あなたは強いんだから自分に負けないで!」
どのタイミングで背中を押してあげるべき?
○本人の気が向いたら散歩や買い物に付き合ってあげる
○調子が良さそうに見えても、焦らず慎重に行動するよう説く
×皆で励ませば回復も早かろうと友人同士代わる代わる連絡をとる
×本人が少し前向きな態度を見せたらどんどん背中を押してあげる
×「回復したら心機一転、転職したい」と言うので一緒に探してあげた

1時間ごとに区切られたタイムテーブルに活動内容とその時の気分を記録する活動日誌をやってみましょう。
うつ状態だと否定的な感情だけを記録しがちですが、それを防いで達成感を得るにはどうすべきか、この日誌によって気付きが得られます。
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