イチロー選手の健康やコンディション維持に関する話を紹介します。

内容は石田雄太氏の著書「イチローイズム」のもので、カッコ内の数字は記載されているページです。

イチロー選手の心がけ 体重管理や「重いもの」およびシーズン中に飲まないのは

イチロー選手は毎日体重を量ります。(P.50)
 
体重の増減は多くても1~2ポンド(約450~900グラム)の範囲内で、それよりも増減していたら原因を考えます。
 
普段の生活においては、次のようなこだわりがあります。(P.167)

・寝る際の首の位置を一定に保てるように、「マイ枕」を常に持参する
 
・長時間重いものを持たないようにする→手に違和感を感じないように
 
・シーズン中はお酒や水道水は飲まない
 
・外食の際に出される水も、どういう質のものかわからないので飲まない
 

 
日本での二軍時代のある暑い日、イニングごとに缶コーヒーを1本ずつ飲んでいたら、突然太ももの裏の筋肉がつってしまったことがあります。(P.167)
 
原因は糖分のとりすぎだったようです。
 
・目を保護するためパソコンの画面は見ない主義だが、元チームメートの城島選手が日本の阪神タイガースに移籍した2010年のシーズンは、ネットで城島選手の日本での様子をチェックするためにパソコンを使っている
 
ちなみに目に関しては「イチロー選手は目を疲れさせないために新聞も読まない」とも聞いたことがあります。

イチロー選手(胸の)筋肉への意識の変化

以前のイチロー選手は、ウェイトトレーニングをして身体に筋肉をつけ、パワーアップすると打球の飛距離が伸びると考えていました。
 
またブルース・リーの肉体に憧れていて、ウェイトトレーニングを初めてやった高校時代にはブルース・リーを意識していたそうです。
 
プロに入ってからも筋肉トレーニングを行っていたイチロー選手ですが、95年くらいから「何かおかしいな」と感じるようになってきました。
 
こう感じるようになった端緒は「胸の筋肉」です。胸の筋肉は発達しやすく、トレーニングを続けていたイチロー選手も胸筋が大きくなっていました。
 

 
当時のイチロー選手は
 
「胸が発達してくると見栄えがよくなってくるし、そうするとまた胸のトレーニングをしたくなる」
 
状態でした。
しかし、そのうちに
 
「ちょっと(筋肉が)大きくなってくると可動範囲が狭くなったり、動きが硬くなったりするんです」
(むらお注:カッコ内の「筋肉が」は私が追加しています。間違いではないと思うのですが)
 
とも感じるようになってきます。
 
ただし、この「硬さ」は、シーズンが進むうちに取れてきて、そのうちに動きは通常の状態に戻っていました。
 
こうして、
 
筋トレ→筋肉発達→動きが硬くなる→しばらくして硬さが取れる→筋トレ・・・
 
といったことをしばらく繰り返していましたが、ある時からイチロー選手は「なんてムダなことをしていたんだろう」と思うようになりました。

「ムダだと気づくまでのウエイトの量はそれほどではありませんでした。それから、見た目重視は捨てました(笑)」
 
「見た目より機能ということです。軟らかい筋肉を作って、可動域をキープするか、広げる。決して可動域は狭めない。自分の動ける範囲を決して狭めずに、軟らかい筋肉を作るということです」

という考えに変わっていったのです。
 
(この記事のイチロー選手のエピソードは石田雄太氏の著書「イチローイズム」168ページ~171ページを参考にしました)

一般人でも筋トレする理由・動機を明確に

上のイチロー選手の話は
 
野球に限らず各スポーツ、あるいは一般の人でも「どのような筋肉が、なぜ必要なのか」がポイント
 
ということでしょう。
 
野球選手の中には、バルクのある筋肉を付けてる(いわゆる筋肉モリモリの)選手がいますが、そうした選手は意外と故障も多い印象があります。
 
筋肉は非常に発達しているのに故障に悩まされ続け、結局は引退してしまった選手もいます。
 
反面イチロー選手は細身という印象があり、筋肉隆々というイメージではありません(これは私の主観ですけど)が、「ケガにいつも悩まされている」わけではないようです。
 

 
私も含め一般人は「可動域」や「筋肉の軟らかさ」を厳密に考える必要はありません。
 
ただし「○○のためにこういう筋肉をつける」といった動機は意識しなければいけないでしょう。
 
そうすることでトレーニングの成果・効率も上がってきますし、何より動機が意識できていると、トレーニングが持続します。
 
熊本弁で言うところの「たーだ筋トレしよる(何も考えずに筋トレしている)」ではダメなのです。
 
イチロー選手と違って、「見た目を良くするため」でもOKでしょう。(私は結構これです。というか、普通の人の動機としてはかなり多いのでは?)
 
部活動や社会人スポーツでも筋トレは当たり前のように行われていますが、「なぜその筋トレをやっているのか?」と改めて問い直すことも必要なのかもしれません。