ポリフェノールとは、植物の葉、茎、花、花粉、樹液などに多く含まれる植物色素の総称を言います。

ポリフェノールは、植物が光合成を行うときにできる糖分の一部が変化してできます。

ポリフェノールは植物に含まれる水溶性抗酸化物質

光合成で酸素を発生させるとき、「酸素あるところに活性酸素あり」の原則どおり活性酸素もできてしまいます。
 
この活性酸素から植物が身を守るための抗酸化物質がポリフェノールというわけです。
 
ポリフェノールは水溶性です。
 
赤ワインやブルーベリーに含まれるカテキン、アントシアニン、たまねぎやジャガイモに含まれるケルセチン、大豆に含まれるイソフラボンなど多くの種類があります。
 

 
主なポリフェノールとそれを含む食品を並べます。

・アントシアニン 黒い食材、つまり海藻、黒酢、黒ゴマ、黒大豆、また赤ワインなど
・イソフラボン 大豆。  
・ルチン そば、たまねぎなど。
・カカオマス ココア。   
・クルクミン ウコン、カレー粉など。
・タンニン 緑茶、赤ワインなど。 
・カテキン 緑茶。
・ケルセチン たまねぎ、りんご、ブロッコリー、じゃがいもなど。
 

 
一時期大流行したココアの原料であるカカオ豆には、エピカテキン、クロパミド、ケルセチンなど七種類以上のポリフェノールが含まれています。
 
ココアが古代メキシコでは神様の食べ物と言われ、不老長寿の薬として飲まれていたのもうなずけます。

ポリフェノールとカロテノイドの違い

ポリフェノールとカロテノイドって、ごっちゃになりませんか?
 
私はポリフェノールとカロテノイドをしばしば混同しました。
 
どちらも抗酸化物で、色素であることは共通していますが、以下のような違いがあります。

・ポリフェノールは水溶性 対してカロテノイドは脂溶性(にんじんなどのカロテンの吸収を良くするために油分を使って料理すると良い、と言われるのはこのため)。
 
・ポリフェノールは植物のみに含まれ、カロテノイドは植物、動物両方に含まれる。
 

 
カロテノイドは600種類以上あり、ポリフェノールと同様に活性酸素を抑制する働きがあります。
 
代表的なものは、ベータカロテン、アスタキサンチン(鮭やいくらなど、赤い、または熱すると赤くなる魚介類に含まれる赤い色素)、リコピンなどです。