ダイエットで「ご飯を減らす」とか「お菓子類の間食を減らす」のは現在ではほとんど常識になっています。
 
これらはつまり「摂取する糖分を減らす」わけで、私も有効だと考えています。
 
このサイトでもお知らせしたように、ダイエットを意識する際には実践もしており、それなりに効果がありました。

これに関連して「糖質を減らす」からさらに進み「摂取する糖質はゼロで構わない」と主張している方がいるそうです。
 
「糖質ゼロ」しかも「食事は夜に1回だけ」を提唱・実践しているのは、愛媛県宇和島市でアクアクリニックを開業されている釜池豊秋医師です。
 
釜池医師はこの理論をもとに、患者の肥満や糖尿病などの生活習慣病改善に成果を挙げています。
 
こうした発想をするきっかけになったのは「シュガーバスター」という本で、この本から「糖質をとってインスリンが出たら減量はできない」と気付いたそうです。 (シュガーバスターはアメリカでベストセラーになっています)
 
また釜池医師は40歳前からトライアスロンも始めており、この経験から「人間の基本エネルギーは糖質ではなく脂質」と確信しています。
 
釜池医師の主張をあれこれ読んでみて、ポイントとなりそうな部分を私の解釈でごく簡単にまとめてみると、次の二つになると思います。
 
・人間は糖質を摂取しなくても、脂肪分をエネルギー源にできる(これは脳でも同じだが、新生児の間は例外)
 
・糖質を摂取すると発生するインスリンが、貯蔵脂肪の分解を抑えてしまうので、インスリンはダイエットの邪魔になる

 
「だけど、脳のエネルギーは糖質じゃないのか?」という疑問がわきますよね。
 
「脳のエネルギー源は糖質」というのはよく知られていますが、釜池医師によると「それは俗説」なのだそうです。脂肪酸から作った「ケトン体」という物質が脳のエネルギー源になりうるとしているのです。
 
しかし釜池医師の理論では血中にケトン体を増やすことになり、これは「ケトーシス」という状態で、一般には危険な状態と言われています。
 
炭水化物をカットしすぎると、ケトーシスになるおそれがあるのです。
 
対して釜池医師はこのケトーシスも「本来の正常な状態である」と主張しています。(ケトーシスは危険、という意見が多数派のようですが)
 
また一日一食しか食べないのも、糖質を抜くことで身体のメインエネルギー源が体内脂肪に代わってくることで「自然と一食になる」のだそうです。
 
糖質を摂らず、血糖値を安定させておけば空腹感も感じないのだとか。
 
世の中には、食事をほとんど取らなくても生存している人もいるそうなので、炭水化物を抜いただけでは「生命にかかわる」ことはないのでしょう。
 
和食
 
人体は非常にタフで、環境への適応力も高いと私は考えています。「炭水化物が供給されない」状況であっても、脳は別のエネルギー源を確保して活動を続けるのは間違いないのでしょう。
 
それではこの釜池医師の考えに対して、私がどう考えているかというと・・・。
 
うーん、どうなんだろう?(かなり懐疑的)
 
といったところです。
 
「別に糖質をカットしても良いんだけど、一般の健康な人が糖質を摂らないことにそれほど熱心になる必要は無いんじゃないかな?」と思っています。
 
糖尿病を患っている、あるいは糖尿病予備軍の人達には有効なのかもしれませんが。(実際に釜池医師のやり方は糖尿病の治療に効果を上げているそうです)
 
私個人的には「○○だけ食べる」「○○は食べない」という考えに対しては「どうだろう?」と感じるタチなので、全面的に支持する気にはなれません。
 
何よりも私が炭水化物好きというのが一番大きいかも知れませんが。
 
釜池医師の考えを読んでみると「炭水化物(糖質)ゼロでもいけるのかな?」と確かに感じますが、炭水化物を摂ってもダイエットしている人はたくさんいるわけで。
 
ただし、
 
「現代の食事では炭水化物を減らす余地がかなりある」
 
あるいは
 
「炭水化物は減らしても意外とイケる」
 
とは思っています。
 
私としては「ちょっと極端かな?」と感じる釜池医師の考えですが、「炭水化物を少なめにしてダイエット」を考えているなら、ひとつの参考にしてはいかがでしょうか。