日本で糖尿病が増えています。予備軍も含めると2000万人の患者がいるそうです。

雑誌Tarzan 2013年6/27号(Amazon)51~53ページに、日本糖尿病学会理事で東京慈恵会医科大学教授、宇都宮一典医師のインタビュー記事がありました。糖尿病および肥満と食事に関する内容です。
 
宇都宮医師は2013年三月に発表された「日本人の糖尿病の食事療法に関する日本糖尿病学会の提言」編さん作業の中心人物で、糖尿病研究の第一人者です。
 

 
糖尿病を防ぐにはどうすれば良いか、宇都宮医師は二つのポイントを挙げています。
 
糖質制限の是非など、記事を内容をまとめます。




1 摂取する栄養素の「質」に注意する

具体的には・・・

・糖質であれば、清涼飲料水に含まれる砂糖のような単純糖質は控える
 
・脂質やたんぱく質を動物性食品からとるなら、魚介類をもっと増やす

 
・・・といったことですね。
このへんはすでによく知られていることも多いです。その知識を実行に移すわけです。
 
ひとつの参考になるのが、地中海の食習慣です。地中海食は、ダイエット法のひとつとしても注目されました。
 
野菜 果物 オリーブオイル ナッツ類 魚介類 シリアル 適量のお酒
 

 
をメインに食べて、肉類は控えめにします。
 
地中海食は、心臓病やアルツハイマーを防ぐ効果が高いとされています。(下の関連記事もご覧ください)
 
次にポイントの二つ目を紹介します。

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2 伝統的な食文化を継承する 糖質制限は?

このポイントが挙げられる理由は「継続しやすいから」です。肥満を防ぐため、あるいは糖尿病にならないためのどちらであっても、その食事を続けなければ意味はありません。
 
宇都宮医師は、厳しい糖質制限はおすすめできない、と主張されています。
 
というのも、糖質をカットした食事は続かないのです。(私も経験があります・・・)糖質制限食を始めても、30~50%の人は1年でやめてしまうそうです。
 

 
日本の伝統的な食文化の中心は、言うまでもなくご飯(=糖質)ですよね。それをカットしてしまうのは、日本人の体質に合っていない=習慣として続かないというわけです。
 
とはいえ、日本の伝統食にも欠点はあります。宇都宮医師は次のように解説されています。

おにぎりに塩をかけるような終戦直後の食生活では脂質とタンパク質が不足し、塩分摂取が増えてしまいます。
 
懐古趣味に陥ることなく、伝統文化と最新の栄養学を踏まえながら、これからの子供たちに胸を張って伝えられる健康的な日本食を提案すべきだと私は考えます。

和食を基本としつつ、地中海食の良いところをとりいれる、といった考え方が推奨されるわけです。

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「糖質以外ならいくら食べてもOK」は危険 その他のポイント

記事を通して、宇都宮医師は糖質制限を積極的には推奨されていません。
 
先ほど挙げた「継続しないから」という理由だけでなく、「糖質さえとらなければ、肉でも何でも好きなだけ食べてOK」という風潮があって危険だから、と指摘されているのです。
 
「糖質以外なら、好きなだけ食べられる」という考え方を支持する過去の研究データは無いそうです。
 

 
その他、記事を読んで目についた点を箇条書きにしてみます。

・大事なのは、糖質制限ではなくカロリー制限
 
・食事からの総摂取エネルギーは1960年代と比べて減少している
 
・60年代まで日本人はエネルギー摂取量の70%を炭水化物から摂っていたが、現在は60%ほどになっている
 
・炭水化物が減った分、脂質の摂取比率は増えている これが肥満を招いている原因か
 
・脂質やたんぱく質を摂取してもインスリンは分泌される
 
・日本人の太り方も変化している 従来は皮下脂肪型肥満、つまり下半身太りが多かったが、近年は下半身は細いのにお腹が出ている内臓脂肪型肥満が増えている
 

 
糖質(≒ご飯)を食べずに肥満を防ぎ、糖尿病も予防するという考え方は、果たして正しいのかな?という気になってきませんか?
 
「Tarzan」には、四人の著名人の糖質カットに対する見解も紹介されていました。「糖質制限はアリかナシか?」という質問に対する答えとその理由です。
 
それぞれの答えと主張のポイントを次のページにまとめています。

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