汗をかく季節になると湿疹やかゆみといった皮膚症状も多くなります。
(ちなみに湿疹とは「かゆみを感じる、赤い発疹を引き起こすさまざまな病気の総称」と定義されるそうです)
こうした皮膚症状にはいくつか原因があります。
夏のかゆみの原因 その1 汗と服の素材
まず、おそらく最も多いと思われるのが汗によるかゆみです。
汗をかいた状態で半日ほど放置するとアンモニアに変化します。アンモニアは肌を刺激するのでかゆみの原因になります。
これは言い換えるなら「半日放置しなければかゆみの原因にはならない」ということなので、汗をかいたら拭き取るか、シャワーなどで流せばOKということです。
仕事をしていると難しいかもしれませんが、可能なら着替えるなどの対処をしたいところです。最近は「汗拭きグッズ」も多数販売されているのでそれらを利用しても良いでしょう。
着ている服も素材によってはかゆみの原因になることがあります。
レーヨンやナイロン、ポリエステルといった化学繊維素材は肌を刺激してかゆみを引き起こすことがあるのです。
また、こうした繊維は汗を溜めやすく、夏場はさらにかゆみの原因になりがちです。
女性がストッキングを履いていてかゆくなるなら、休憩時に汗を拭き取るか、ストッキングを交換するのもひとつの手です。やや高価ですが、シルク製を履くという方法もあります。
汗がかゆみの原因になるのは確かですが、冷房のきいた部屋にずっといて汗を全くかかないのは良くないと私は思います。
仕事中は厄介者の汗かもしれませんが、汗もある程度は「かく能力」がないと自律神経が衰え、体の不調を引き起こしてしまいます。
これでは「かゆみ」や「におい」などといった問題では無くなってしまうでしょう。
夏のかゆみの原因 その2 日光や金属・薬
夏に発生するかゆみの原因には他にもあります。
それはこの時期強くなる「日光」です。
日光が原因で発疹が発生するこの症状は「日光過敏症」あるいは「日光性皮膚炎」と呼ばれています。腕や胸元、肩周りなどこれまでは隠れていた部分の露出が増え、紫外線が当たるとかゆみが発生するのです。
原因はよくわかっていません。
色白の人に多く、対策としては長袖を着るなど肌の露出を少なくする、あるいは日焼け止めを使うといったものがあります。
ちなみに、高血圧や高コレステロールを改善するための薬を飲んでいると、皮膚が紫外線に弱くなる副作用が出ることがあるそうです。
もうひとつこの時期多くなるのが、身に付ける金属によるかゆみです。
アクセサリー類の金属と汗が反応すると金属が溶けることがあり、この溶けた金属がアレルギーの原因になるのです。
腕時計のベルト、ネックレスや指輪、ピアスなどの装身具を身につけてかゆみが出るなら、この金属アレルギーかもしれません。
金属アレルギーが出たら、そのアクセサリー類は外さなくてはいけません。構わず着け続けていると症状がどんどん重くなります。
価格が安く、加工もしやすいことで広く使用されているニッケルは金属アレルギーを起こしやすいとされています。
反面、チタンや金、銀といった金属はアレルギーを起こしにくいそうです。