突発性血小板減少性紫斑病とは、簡単にいうと血が出やすくなる病気です。
 
そのため打撲などによる皮下出血(紫斑)などが頻繁に起きるようになります。


 
症状には次のようなものがあります。
 
・点あるいは斑状の皮下出血
・鼻血が出る
・歯ぐきから血が出る
・便に血が混じる、便が黒くなる
・尿に血が混じる
・月経過多

 
ただしこれらの症状は他の病気でも見られるので即断はできません。
 
発症年齢は10歳未満が多く、成人では20代後半と40代後半に多く見られます。患者数は07年現在でおよそ2万3千人で、男女比は1対3で女性に多くなっています。
 
成人の場合は徐々に発症し、慢性化することが多いようです。
 
紫斑が生じやすくなる原因としては以下のようなものがあります。
 
・血小板の減少や機能障害
・血液の凝固異常
・毛細血管がもろくなる

 
血小板の減少は薬物や感染、化学物質、放射線、白血病などの骨髄の病気が原因となって起こる二次性と、原因不明の突発性があり、こちらが突発性血小板減少性紫斑病と呼ばれます。
 

 
治療ではます副腎皮質ステロイド剤を使用し、症状や血小板の数を見ながら、服用量を徐々に減少させます。
 
副腎皮質ステロイド剤に効果が見られない、あるいは副作用が強すぎる場合は、手術で脾臓を摘出することがあります。場合によっては免疫抑制剤を使用します。
 
余談ながら、ピロリ菌に感染している患者がピロリ菌の除去手術を行うと、半数近くの患者に血小板の増加が見られます。
 
ピロリ菌と血小板の関係についてはまだよくわかっていません。