季節の変わり目や疲れがたまった時に口の周りなどに発症するヘルペス(単純疱疹)は、多くの日本人がもっている「単純ヘルペスウイルス」によって引き起こされます。
 
このウイルスは顔面神経内に潜んでおり、カゼや疲労などで口の周りや口内に湿疹を起こします。ピリピリとした痛みがあり、かゆみを伴うこともあります。
 
医師
 
単純疱疹は再発することが多く、数年間発症しないこともあれば、定期的に疱疹が出ることがあります。

単純疱疹には抗ヘルペス剤の服用薬を飲むか、塗り薬を塗って対処します。
 
発症部分を触るのは良くありません。疱疹を刺激すると症状が悪化してしまいます。
 
ビタミンB2の補給で粘膜を強化し、同時に免疫力を向上させることが予防につながります。
 
ヘルペスには帯状ヘルペスという種類もあり、よく知られている帯状疱疹を引き起こします。(下記事をご覧ください)
 
帯状疱疹は体の片側だけに発症するのが特徴で、広範囲に小さな水疱が出て痛みを伴います。
 
症状が重い場合は入院もありますが、多くの場合は外来で抗ヘルペスウイルス剤が処方されます。皮膚の症状が治っても痛みが残ることもあります。
 
帯状疱疹は一度かかると再発しないとされています。ただし免疫力が大幅に低下した場合などは再発することもあります。

帯状疱疹の原因や特徴 治療法や再発は

2011年7月12日の九州スポーツ新聞に、帯状疱疹の特集がありました。
 
記事の要点を箇条書きにしてまとめ、治療法と再発についての情報を補足してみます。

・子供の時に感染して、成人しても身体に残っている水ぼうそうウイルスが原因 疲労などで免疫力が低下すると発症する
 
・身体の左右どちらかに刺すような痛み、水ぶくれ、赤い斑点といった症状が、上半身、顔や目の周りなどに表れる
 
・日本人の6人にひとりが罹患しており、50~70代の中高年に多い
 
・ストレスや疲労が発症の引き金になるため、サラリーマンは仕事が忙しい年末(12月)や、年度末(3月)に増加する
 
・いろいろな箇所に症状が出るため、他の病気と間違われるケースがある ただし、皮膚科であれば帯状疱疹の診断は比較的容易である
 
・目に症状が出て対処を間違うと、失明する危険性もあり、注意が必要
 
・罹患した人の2%くらいに帯状疱疹後神経痛が残ることもある 鎮痛剤が効きにくいため、治療には困難が伴う

 
記事には紹介されていませんでしたが、帯状疱疹の治療ではウイルスの増殖を抑える薬を服用し、痛みがひどい場合は痛み止めも使います。
 
帯状疱疹は一度かかると以後発症しないことが多いですが、まれに再発するケースもあります。