このコンテンツは、平成22年 5月26日水曜日付け 九州スポーツ新聞若林利光医師の「偉人たちに学べ」長寿への道しるべを参考にしています。
 
室町幕府第三代将軍足利義満は、1408年5月31日に49歳で亡くなっており、死因は、一般には「咳気」つまり「風邪」とされています。
 
しかし若林医師はカゼではなく、くも膜下出血だと見ています。


 
というのも、次のような理由があるからです。

・義満が亡くなった年は疫病や感染症は流行しておらず、また義満自身も49歳と壮年で元気だった
 
・ある日突然気分が悪くなり、翌日には今でいう「面会謝絶」になった 風邪が原因とは考えにくい
 
・症状の急な悪化→幾分持ち直して小康状態になる を何度か繰り返した これはくも膜下出血によく見られる経過である
 
・軽度のくも膜下出血では、症状が頭痛だけの場合があり、現代でも「風邪」と診断されることがある そのため、義満も風邪と考えられた
 
・亡くなった際、後継者についての遺言を残していなかった というか、意識を失っていいため残せなかった?
 

 
風邪なので遺言を残すほど深刻にはならないと判断されたわけです。
 
しかし発症から三日後に病状が急に悪化し、以後意識不明になり、遺言を残せなくなったのではないかと若林医師は考えています。
 
上で「症状は頭痛だけ」と紹介したように、クモ膜下出血では手足の痺れも出ないことがあるそうです。そのため軽視されがちで、大変危険です。
 
ちなみに、くも膜下出血は8月に多い、というデータがあります。
 
水の事故や熱中症ほどではないにしても、注意しておきましょう。