以前、著名な医師により、「緑茶は健康に悪い」とする主張が取り沙汰されました。

個人的には「そうかな?」と懐疑的であり、同時に「良くない」とされた牛乳も、私は構わず飲み続けています。
 
このコンテンツでは、緑茶と健康寿命についてお知らせします。ひとつの参考情報としてご覧下さい。




健康寿命が長い静岡県 理由は緑茶!要介護リスクも下げる

現代では、単なる「平均寿命」ではなく「健康寿命」が重視されるようになりました。
 
ただ生きている、というだけではなく、元気で活動的に生きなければ意味はない、というわけですね。
 
2012年に厚生労働省の健康寿命研究班が都道府県(および全国20都市)別の健康寿命データを発表しています。
 
それによると、男女平均の健康寿命ランキングのトップ3都市は
 
1位 浜松市
2位 静岡市
3位 埼玉市

 
でした。
 
静岡県の都市がワンツーフィニッシュだったのです。
 

 
ちなみに最下位は大阪市でした。
浜松市は、大阪市よりも健康寿命が4年以上も長かったのです。(浜松市は74.46歳、大阪市は70.14歳)
 
健康寿命の都道府県別ランキングでも、静岡県は男性が2位、女性は1位です。
 
なぜ静岡県は健康寿命が長いのでしょうか?
 
この研究に参加した、東北大学大学院の辻一郎教授が真っ先に挙げているのは
 
緑茶です。
 
静岡県は言うまでもなくお茶の名産地。県民のお茶摂取量は、全国平均の2倍なのだそうです。
 
緑茶が静岡県民の健康に貢献していると考えるのは自然です。辻教授の別の研究では、緑茶を飲む人ほど要介護になりにくい、というデータがあります。
 
緑茶
 
2006年から約4年間、宮城県の65歳以上の男女2万3千人を対象にしたアンケート調査を行い、介護保険を受けていない人が保険の認定を受けるかどうかを調べました。
 
緑茶摂取量一日1杯未満の人を1とすると、介護保険を受ける人の割合は

1~2杯の人は0.9倍
3~4杯の人は0.75倍
5杯以上の人は0.67倍

 
と、緑茶を多く飲む人ほど要介護リスクが減少することがわかりました。




緑茶は要介護の原因となる病気を防いでくれる

辻教授は以下のような緑茶の健康作用を強調しています。

・動脈硬化や肺炎を予防
・殺菌効果もあるので歯周病も予防
・うつ病の発症も抑制
 

 
いずれも介護の原因となりえる病気です。
 
これらを予防してくれるのであれば、要介護リスクが下がるのも納得です。
 
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「緑茶は健康に良くない」との主張がありましたが、私は「良くない」イメージは持っていません。
 
最近はペットボトルで飲む機会も増えていますが、時には昔ながらのやり方でお茶を淹れて楽しむのも良いのでないでしょうか。
 
ここでお知らせした内容を意識しておくと、さらに美味しくなるのでは?
 
(このコンテンツは雑誌「週刊文春」2014年6/12号(Amazon)138~143ページを参考にしました)