「シャンプーをやめると、髪が増える」などの著書がある宇津木龍一医師の髪は、以前は細くてサラサラとコシがなく、整髪料を使わないと前髪が落ちてくるほどでした。
40代後半の頃、短髪にしていた宇津木医師は奥さんから「髪が薄くなったわね」と指摘を受けます。
それから髪の毛や頭皮についていろいろ調べてみたところ、普段使っているシャンプーやリンスに疑問持つようになりました。
(このコンテンツは雑誌「壮快」2014年 08月号(PR:Amazon)73~75ページを参考にしています)
シャンプーが髪に良くない理由 界面活性剤が頭皮にダメージ
シャンプーやリンスには、強力な界面活性剤、発ガン性物質、ホルモンかくらん物質を含む製品があるのです。
頭皮には、水分の蒸発や外部からの異物の侵入を防ぐバリア機能があります。
このバリアは、角質細胞とそれを密着させる細胞間脂質で作られています。
界面活性剤はこの細胞間脂質を溶かしてしまうので、バリア機能に亀裂が入ってしまいます。
すると水分がどんどん蒸発して、頭皮は乾燥します。
頭皮が乾燥すると、細胞が生まれる基底層での新陳代謝が止まり、新しい細胞が生まれにくくなります。
その結果、頭皮の厚みが次第に失われ、髪を生やす力が衰えてしまうのです。
つまり髪を生やすには、界面活性剤の「攻撃」を受けないことが重要なのです。
宇津木医師はこれに気づいて以後、シャンプーをやめて水だけで洗髪するようになりました。
すると髪の毛1本1本が太くなり、指で軽くなでつけるだけでツンツン立ち上がるほどコシも出てきました。
加えて、髪の毛の数も増えたのです。
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- シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛 薄毛 パサつきは”洗いすぎ”が原因だった!
水洗髪のやり方と乾かし方 髪が増える理由 ベタつきやニオイはない?
宇津木医師の水洗髪では、水温33~34以下の「ぬるま水」を使います。
この水で髪を濡らし、頭皮を指の腹で豆腐の表面や産毛をなでる程度に、軽くこすって洗います。
ロングヘアなら、手ぐしや粗いナイロンブラシで優しくとかしながら、髪の根本から毛先に向かって洗いましょう。
乾かし方は乾いたタオルで髪を包み、軽く押さえて水分を取ります。ショートヘアなら、自然乾燥がお勧めです。
ロングヘアならドライヤーを髪から15cmほど離し、根元から風を当てます。
一ヶ所に熱を集中させず、温風と冷風を交互にあてましょう。
根元が完全に乾いて、毛先が少し湿っているのが目安です。
水だけで洗うと聞くと、「ベタつかない?」「臭わないの?」と心配になりますが、宇津木医師によると
シャンプーなどで洗いすぎてしまうことのほうが、ベタつきやにおいの原因になる。
のだそうです。
シャンプーは頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまうため、足りなくなった皮脂を補おうと皮脂腺が発達し、大量の皮脂が出るようになります。
それがベタつきやにおいの原因になるのです。
対して水洗髪では、酸化した皮脂は流す一方、頭皮に必要な皮脂は残るので、皮脂腺が発達することはありません。
皮脂腺で消費される栄養分が髪に供給されるので、根本のしっかりしたコシのある髪が生えてきます。
これまでずっと使ってきたシャンプーをいきなりやめてしまうのは難しいので、まずは休日の前日だけやめてみるよう宇津木医師は勧めています。
それから徐々に水洗髪の日を増やしていくのです。
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遺伝・睡眠不足やタバコなど 髪への影響 宇津木医師の考え
頭髪の健康全般に関し、世間でよく知られている件を宇津木医師がどう考えているかを紹介します。
遺伝やタバコなど、薄毛を気にしている方なら一度は意識するポイントです。
薄毛は遺伝する? 影響はあるがそれ以上に大事なのは…
薄毛が遺伝の影響を受けるのは否定できませんが、宇津木医師は、遺伝や体質以上に日頃のケアが髪の状態を左右すると考えています。
上に書いたように、シャンプーで洗いすぎると皮脂の分泌量を増やしてしまいます。
すると皮脂の生成に栄養分を消費してしまい、髪に栄養が供給されなくなるのです。
こうなると髪は細くなり、最悪の場合は新しい髪が生えなくなってしまいます。
遺伝を気にして頭皮を清潔にしようとするほど、皮肉にも薄毛のリスクは上がってしまうのです。
宇津木医師は「正しいヘアケアさえ行えば、遺伝を理由に髪の若返りをあきらめることはない」という考えです。
シャンプーをするかどうか、という選択は遺伝とは関係ありませんからね。
タバコは髪に悪い?これは常識通り…「軽い酸欠状態」になるので
髪は血中の酸素濃度が低かったり、血の巡りが悪くなるとダメージを受けます。
タバコを吸うと軽い一酸化炭素中毒や酸欠状態になり、活性酸素も増えます。
このことから、タバコは髪にとって最悪と言えます。
睡眠不足は髪に悪い?眠る時間の長短よりも規則的かどうかが重要
睡眠時間の長短が、髪に影響するとは一概には言えません。
宇津木医師の睡眠時間は平均4時間ほど。かなり短めですが、髪に影響しているとは言えないようです。
宇津木医師はむしろ、睡眠時間の長さやサイクルが不規則なほうが良くないと考えています。
不規則な睡眠サイクルは身体全体にストレスを与え、それが頭皮や髪にまで悪影響を及ぼすのです。
毎日同じ時刻に寝て、同じ時間に起きることが重要です。
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スカルプケアは髪に良い?やり方とシャンプーの成分には注意
髪のトピックにはスカルプケアがつきものです。内容としては、頭皮のマッサージとシャンプーがメインのようです。
頭皮の適度なマッサージは、血行を促進するので頭皮の健康にはプラスになります。
ただし指の腹で軽く行う程度がおすすめです。
スカルプケアに使うシャンプーに界面活性剤や化学物質が含まれていたら、使ってはいけません。
宇津木医師は「なめたり、口に含んだりできないものを頭皮につけるのは危険」という考えなので、余計なものをつけるのは勧められないのです。
食べ物と薄毛は関係する?髪に良いもの・悪いもの コーヒーやお酒は
かつて宇津木医師の患者さんで、黒ごまをよく食べるようになったら髪の毛が増えて黒くなった人がいます。
自分に合ったものを、一定量摂取し続ければ、髪に良い効果が期待できます。
海藻や鶏肉、卵、サーモンなどは髪にいい食材で、辛いものやお酒、油などは髪に良くない食材とされています。
頭皮と皮脂の関係を考えれば、脂質の取りすぎは良くありません。
頭皮は排泄器官でもあるので、脂質をとればとるほど、その脂を出そうとします。すると皮脂腺が活性化して、栄養が髪に行かなくなってしまいます。
炭水化物も同様です。
コーヒーやお酒は、良い面と悪い面の両方が考えられます。
コーヒーはポリフェノールの効果を考えればプラス、カフェインの効果を考えるとマイナスです。
お酒も適量ならリラックス効果で血流が良くなりますが、飲み過ぎると交感神経を優位にし、脳の低酸素状態を招きます。
結論としては、過食をせず、野菜を豊富に、バランスのとれた食事が一番ということになります。
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