足の血管が浮き出たり、足が腫れて太くなるといった症状は下肢静脈瘤が疑われます。
 
足がだるい、疲れやすい、硬くなる、色素が沈着するといった症状を伴う場合もあります。
 
下肢静脈瘤は妊娠や出産、長時間の立ち仕事などをきっかけにして、男性より5倍ほど多く女性に発症します。

静脈には血液の逆流を防ぐための静脈弁がついていますが、この弁の働きが悪くなると血液が逆流します。
 
すると血液が滞留するようになり、コブ状の下肢静脈瘤を作るのです。血液が心臓に戻って行かず、留まっている状態になっています。(その他の症状などについては下の記事をご覧ください)
 
下肢静脈瘤であれば命にかかわることはありませんが、自然治癒することは無く、ほうっておくとゆっくりながらも病状は進行します。
 
命の危険は無いとはいえ、見た目に目立つことがあります。気になる場合は治療が必要です。
 
治療法は確立されており、症状が軽い場合は日帰り手術も可能です。長くとも五日間ほどの入院で済みます。早めに対処すると治癒も早くなります。
 
重症であれば静脈瘤ができた部分を切除する手術を行います。静脈瘤が発生したら、その血管は本来の機能をすでに失っているので切除します。
 
 
市販されている静脈瘤対策のストッキングは脚を軽く締め付けて圧迫する作用があるので、静脈瘤の症状を軽くします。
 
ただしこれはあくまで症状の進行を遅らせるだけで、治癒させる効果はありません。
 

下肢静脈瘤の症状や原因 なりやすい人 手術費用など

下肢静脈瘤は、脚の静脈の機能が低下し、心臓へ血液を戻す力が無くなるために発症します。
 
血液がどんどん溜まってしまうため、血管の形にふくらみが発生することがあります。
 
その他にも、

・脚の傷や虫刺されなどがなかなか治らない
・脚が疲れやすい、むくむ、だるい、鈍痛がある
・脚の皮膚が変色している

といった症状が見られます。
 
下肢静脈瘤自体が命にかかわることはほとんどありませんが、下肢静脈瘤があるとエコノミークラス症候群を発症しやすくなります。飛行機などに長時間乗るときは注意が必要です。
 
 
下肢静脈瘤は次のような人に多いことがわかっています。
 
・立ち仕事が多い
・年配である
・血縁者が静脈瘤を発症している
・運動不足
・女性
・妊娠・出産を経験している

 
下肢静脈瘤は一度できてしまうと自然に治ることはありません。症状が進行し根治させるには静脈の除去手術が必要になります。
 
「静脈を除去する」というと不安になりますが、脚には静脈が何本もあるので血液循環に支障は出ません。
 
手術費用は3割負担で10万円前後(片脚の場合)です。手術法は確立していて安全性は高く、後遺症などの心配もありません。