膝を激しく使うスポーツ、サッカーやバスケットボールなどでは、オスグット氏病を引き起こすことがあります。

成長期の子供に多く見られます。

オスグット氏病の原因と症状 成長痛との違い

オスグット氏病の正式名称は「オスグッド・シュラッター病」です。
 
12歳くらいになると、骨の発育スピードが筋肉の発育量よりも速いため、骨が筋肉を引っ張ります。
 
ひざのじん帯が、すねの骨に付着する部分を過度に牽引する刺激で炎症が起きます。これがオスグット氏病です。
 

 
過度に牽引する動作としてはダッシュ、キック、ジャンプなどの反復動作です。スポーツでの動作が原因となっているため、成長痛とは異なります。
 
膝を曲げたときに痛みが生じ、症状が重い場合は患部に触れるだけでも痛みを感じることがあります。

オスグット氏病を起こしやすいスポーツと対処法

次のようなスポーツにはオスグット氏病が起こりやすいとされています。
 
バレーボール バスケットボール サッカー 器械体操 野球 陸上競技 テニス
 

 
オスグット氏病になったら、スポーツなどの運動は中止します。正座もよくありません。
 
痛みがあるのにスポーツ活動を続けると、野球ひじの場合と同様に、骨が離脱する場合もあります。
 
治療法としては鍼治療、レーザー治療、温熱療法などがあり、大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)のストレッチなども効果があります。
 
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「ヒザに水がたまる」の水とは

「ヒザに水がたまる」というときの「水」の正体は、関節の内部にある関節液です。
 
関節液は潤滑を促すと共に、炎症を起こした関節を冷やす役目もあります。関節液は通常であれば関節内に1~2ml 存在します。
 

 
関節に水がたまる理由としては関節が炎症を起こしている、軟骨に傷がついている、関節で内出血が起きている、といったものがあります。
 
関節の炎症はリュウマチや痛風などが原因で発症し、軟骨の傷や関節の内出血は、加齢や激しい運動による傷害などが原因になります。

膝に水がたまる症状と治療法

水がたまると膝の裏側、あるいは膝の上などが膨らんできます。
 
膨らんだ部分に張りや硬さ、あるいは鈍痛を感じるようになります。脚を曲げにくくなり、正座が難しくなります。
 
「一度膝の水を抜くとクセになる」と言われますが、それは水がたまる原因(関節の炎症や軟骨の傷など)が解消されていないからです。原因を解決すれば、自然と水はたまらなくなります。
 
治療では関節の炎症などを治すと共に、ヒアルロン酸注射などが施されることもあります。
 

 
治療後は脚の筋肉トレーニングで脚の筋力強化を図る場合もあります。
 
膝の不調を治すには、安静にすることも大事ですが、安静にしてばかりでは脚の筋力が弱くなってしまい良くありません。適度に動かすことは必要です。