携帯電話の使いすぎで腱鞘炎になる人が増えています。
 
日本だけでなく、海外でも増えているようです。
 
イギリスの携帯電話会社ヴァージン・モバイルが06年に発表した調査結果によると、イギリス国内では380万人が携帯電話の使いすぎによる手首や親指の痛みを訴えているそうです。

携帯電話を使う際のボタン操作は、手や指の関節に負担がかかりやすい姿勢なうえ、親指だけを酷使する動作です。
 
メールを大量に早打ちする習慣があるなら、時々指が痛むことはないでしょうか?
 
利き手親指の第一関節と第二関節の間が痛むなら、腱鞘炎の初期症状かもしれません。
 
初期であればステロイド剤の注射でほとんど治りますが、悪化すると手術が必要になることもあるそうです。
 
妊娠中や出産直後、更年期の女性は特に腱鞘炎を起こしやすくなります。
 
早打ちをしない、長時間携帯電話を操作しないなどの心がけが必要です。

ばね指の原因や治療法

ばね指とは、曲げた指を伸ばそうとすると「カクン」と弾かれたように伸びる症状のことです。
 
ばね指は腱鞘炎の一種で、指の「屈筋腱」という指を曲げるための腱に発生するものです。
 
出産後の女性や子供に多く、指を多く使う職業の人にも発症することがあります。
 
腱は腱鞘という「さや」の中を動きます。
 
ばね指は、何らかの原因で太くなった腱が腱鞘に引っ掛かることで発生します。
 
指を曲げた状態で腱が引っ掛かっていると、伸ばす際に引っ掛かりが急に外れてカクンと伸びるわけです。
 
腱が太くなる原因としては、先天的に腱が太い、あるいは腱鞘が腫れている、といったことがあります。
 
治療では患部の安静がまずは優先されます。
 
消炎鎮痛剤を内服する、ステロイド剤の注射などの薬物療法といった治療を施します。
 
こうした処置でどうしても効果が見られない場合は、腱鞘に切れ目を入れる手術を行います。腱鞘にタテに切れ目を入れることで、腱が腱鞘を通りやすくするわけです。
(ただしばね指の治療で手術が必要になるケースはごく少数です)
 
手術では局所麻酔を使い、切開部分も小さく15分ほどで終わるので困難な手術ではありません。
 
手術の効果は高く、術後の経過はほとんどのケースで良好とされています。保険も適用されるので金銭的負担はそれほど大きくありません。