05年現在、若い女性を中心に性感染症が急増しています。
 
厚生労働省や日本感染症学会の調べによると、10代から20代の女性を中心に各種の性病が急増しており、深刻な社会問題化しているのです。
 
性器クラミジア、淋病(淋菌感染症)、性器ヘルペス、の3つが性感染症ワースト3です。10年前のおよそ2倍、それぞれ100万人ずつの患者がいると考えられています。

性器クラミジアは、男性が罹患するとペニスが腫れ、排尿時に膿が出る、痛むといった症状が出ますが、女性の場合は厄介なことにおよそ8割に自覚症状が全くありません。
 
そのため原因となる微生物が膣内や尿道に住みつくまでに進行し、腹痛や生理痛、排尿障害に始まり不妊や子宮外妊娠までひき起こします。
 

 
淋病はこれまでペニシリンなどの抗菌薬により効果的に抑えられてきました。しかしここ数年耐性菌が出現しており、再び増加しています。
 
男性が淋病に感染すると睾丸が炎症を起こしインポテンツに、女性は卵管炎を起こして不妊症になる場合があります。
 
性器ヘルペスのウイルスに感染すると2~10日の潜伏期間を経て、男女とも性器や肛門にかゆみが出た後、猛烈な痛みに襲われます。
 
痛みは薬で抑えられますが、ウイルスはなかなか根絶できません。特に女性では生理のたびに再発を繰り返すケースが目立ちます。
 
 
東京で数千人の患者を診察したある臨床医によると、

風俗店などで罹患した男性がガールフレンドや奥さんにうつす
 
援助交際などで、若い女性が男性から性病をうつされ、さらにその女性がボーイフレンドなどにうつす

 
という2つの感染ルートが罹患原因の半分以上を占めています。
 
何より恐ろしいのは女性の自覚症状が無いまま不妊になってしまうケースがとても多いことです。