前ページに続き、生田哲博士によるダイエットサプリ効果検証記事を紹介します。
成分名を具体的に挙げて、効果が検証されています。
〇×で判定 キトサンやギムネマなど各種ダイエット成分
キチン・キトサン×
キチン・キトサンについては、小さな予備的研究成果として「ダイエット効果あり」との報告があります。
しかし、はるかに規模の大きな治験によって、この結果は否定されています。
ギムネマ・シルベスタ×
糖分の吸収を抑えるとされるギムネマ・シルベスタですが、これは動物実験の結果であり、ヒトでの効果は確認されていません。
アリビノース〇
アラビノースは甘味料のひとつで、甘さは砂糖の50~60%程度です。アラビノースは、糖分の代謝に関わる酵素の働きを抑制するので、血糖値の上昇とインスリンの分泌が抑えられます。
これは動物でもヒトでも確認されており、アラビノースはダイエットに効果的と言えます。
酵母・酵素×
酵母・酵素について生田博士は、次のように結論づけています。
サプリ会社は酵母酵素をサプリで摂取すると痩せられると主張する。理由は、酵母の酵素が代謝を高めるからとのこと。
これは嘘!
酵母も酵素もタンパク質でできているから、摂取すると胃酸によってバラバラに分解されてしまう。酵母酵素を飲んでもダイエット効果はない。
食物繊維ならグアガムが超オススメ!
「効果がある」と判定されている食物繊維には、補足情報があります。
いくつかの治験から、体重減少に最も効果があるとされるのは、インド産のマメ類からとれるグアガムという水溶性食物繊維です。
グアガムを配合した「トクホ」製品も販売されています。
肥満気味の女性9人(体重72kg~109kg)に、10グラムのグアガムを昼食前と夕食前の一日二回とってもらう実験が行われました。
女性たちは食習慣を全く変えなかったのですが、二か月後には平均4.3kg体重が減っていました。
生田博士のサプリ判定のまとめは以上です。参考にしてみてください。
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補足:中国製「痩せるお茶」の危険性「サプリ」ではなく重い副作用のある「薬」
念のため、もうひとつ指摘しておきます。
今回紹介した「一個人」の記事で、生田博士が危険な中国製サプリメントについて警告されています。
具体的には、中国製の「痩せるお茶」やサプリメントの「天天素(てんてんそ)」です。
「痩せるお茶」には食欲抑制薬であるフェンフルラミンが含まれていて、天天素には食欲抑制薬のマジンドールが含まれていたのです。
つまりサプリと称して「薬」を飲まされていたわけです。しかも、どちらも重い副作用が確認されています。
生田博士は「中国製ダイエットやサプリには何が混入されているかわからないから、摂取しないのが身のため」としています。
中国製サプリについてはやせる・やせないではなく、健康を害するリスクがあるという話ですから、摂取しないのは当然です。
いまさら言う必要はないかもしれませんが、くれぐれも気をつけて。
生田哲博士のダイエットサプリメント検証 終わり
以上の記事は雑誌一個人 (いっこじん) 2013年 10月号(Amazon)64~70ページを参考にしました。