月刊トレーニング・ジャーナル(以下TJ)2011年8月号(Amazon)36~39ページの記事をまとめています。

前ページ「ストレッチのデメリット2 筋力が低下する理由は?」はこちら
 
前回と同じように、このコンテンツでの「ストレッチ」とは、筋肉を伸ばした状態で一定時間キープする「スタティックストレッチ」を意味しています。
 
記事のポイントを箇条書きにまとめます。(以下、カッコ内は1次ソースを表し、秒数などの数値は私がグラフを目測した値です)

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ストレッチの筋力への影響5つ

1 ストレッチをすると、ジャンプ力、スプリント力ともに低下する

反動無しジャンプ ストレッチなし 23.4cm ストレッチあり 22.3cm

反動ありジャンプ ストレッチなし 26.5cm ストレッチあり 25.5cm

(Cornwell et al. J Hum Mov Stud 40:307-324,2001)
 
20m走スプリント ストレッチ前 3.24秒 ストレッチ後 3.29秒

(Fletcher & Jones J Strength Cond Res 18:885-888,2004)
 
実は、ジャンプ・スプリントそれぞれに、「ストレッチ後に記録が良くなった」という研究がひとつだけあります。しかしその他の研究では、全てパフォーマンスが低下するか、変わらないという結果でした。
 

 
そのため、TJの記事では
 
「ストレッチが、ジャンプ能力あるいはスプリント走のタイムを向上させるとは言いにくい」
 
と結論づけています。
 
2 ストレッチをすると、反応速度と筋持久力も低下してしまう
 
3 ストレッチの時間が長くなるほど筋機能は低下する

一例として、ストレッチを30秒×2セット行うと、その後にウォームアップを行っても、パフォーマンスの低下が60分継続することが明らかになっています。
 
4 ただし、ストレッチをする時間が30秒未満であれば、パフォーマンスは低下しないと考えられる
 
5 また、ストレッチをしても記録が良くなるケースがある

それは、30秒×1セットのストレッチをした後、しっかりウォーミングアップを行った場合で、スプリントもジャンプも記録が良くなりました。
 

何だかストレッチの悪影響が山盛りに指摘されていますね。
 
とりあえず、30秒未満であれば、ストレッチしてもOKなようなので、コレさえ覚えておけば弊害を気にする必要は無さそうです。
 
しかしこれまで紹介してきたことを考えると、パワーリフティングなど筋力を争う競技の前にストレッチを行うのはあまりお勧めできないと言えそうです。
 
運動前のストレッチはなぜ良くないのでしょうか?また、運動前にはどのような動作を行うと良いのでしょうか?
 
これらを考える上で、私が前ページで推測した
 
・ストレッチをすると副交感神経が刺激され、身体はリラックスの方向へ向かうから
 
は、もしかすると結構良いところを突いていたかもしれません。というのも、ネットで次の主張を目にしたからです。
 
次のページへ続きます。

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