雑誌「壮快」の2014年2月号を読んでいたら、にわかには信じられない記事がありました。
「隠れ口呼吸」の人も含めたら、日本人の9割が口呼吸をしているそうです。(39ページ)
(このコンテンツは雑誌壮快 2014年02月号(Amazon)38~41ページを参考にしています)
口呼吸の原因と起こりうる病気・デメリット
みらいクリニック院長の今井一彰医師は「隠れ口呼吸」という表現でこのように警告されています。
本人は鼻呼吸をしているつもりでも、口が半開きになって口呼吸をする「隠れ口呼吸」が増えている。
私個人的には、口呼吸は絶対NG!と考えています。
鼻での呼吸は、健康維持の基本中の基本です。
現代の日本人は口呼吸が増えているそうで、これが事実なら由々しき事態です。
今井医師は口呼吸が増えた原因として
固いものを噛まなくなった
言葉を短縮する傾向が強くなり、口の筋肉が衰えている
を挙げています。
口呼吸の弊害と鼻呼吸の重要性は別コンテンツでも紹介しています。
口呼吸は様々な病気の原因になりえます。上のリンク先にもまとめていますが、「壮快」にさらに詳しく病名が挙げてあったので紹介します。
・アレルギー
アトピー性皮膚炎 ぜんそく 花粉症 鼻炎
・呼吸器の病気
カゼ 肺炎 気管支炎
・精神の病気
うつ病 うつ状態 パニック障害 全身倦怠
・腸の病気
胃炎 便秘 過敏性腸症候群 潰瘍性大腸炎 痔
・歯や口の中の病気
歯周病 虫歯 ドライマウス 顎関節症 歯列不正
・膠原病
関節リウマチ エリテマトーデス 筋炎 シェーグレン症候群
・その他の病気
尋常性乾癬 しょうせき膿ほう症 高血圧 腎臓病 睡眠時無呼吸症候群 イビキ 化学物質過敏症
口呼吸チェック法
万病のもととなる口呼吸は絶対にやめるべきですが、自分では口呼吸と気付かないケースもあります。
そこで、今井医師が挙げる口呼吸のチェック項目を紹介します。
・いつも口を開けている
・口を閉じると、あごに梅干し状のふくらみとシワができる
・食べる時にクチャクチャと音をたてる
・朝起きたときにのどがヒリヒリする
・歯のかみ合わせが悪い
・唇がよく乾く
・イビキや歯ぎしりがある
・口臭が強い
・タバコを吸っている
・激しいスポーツをしている
今井医師によると、上のひとつでも該当すれば口呼吸の可能性があるそうです。
「食べる時に音を立てる」あたりは意外とキモになる項目ではないでしょうか。
口呼吸は百害あって一利なし。
すぐに鼻呼吸をするよう意識し、それが当たり前にならないといけません。(下の記事も参照して下さい)
健康を意識するのであれば、鼻呼吸はタバコを吸わないのと同じくらい当然のことです。それくらい大事だと私は考えています。
上で挙げた病気の多くは口呼吸以外にも原因がありますが、まずは自分がどんな呼吸をしているかをチェックしてみてはいかがでしょうか。
口呼吸の治し方 鼻呼吸への改善法
現在口呼吸のクセがあるなら、解消できるようすぐにでも対策を始めるべきです。
鼻呼吸を習慣付けるには次のような方法があります。
常に口を閉じ、鼻で呼吸するよう意識しておく
当たり前のようですが、まずはこれが第一歩になります。
口を閉じておくことは顔の筋肉とかかわってくるので、いわば「筋トレ」みたいなものです。筋肉は意識しないと鍛えられません。
食事中は口を閉じた状態で咀嚼する
これも口を閉じる筋肉を発達させる狙いがあり、マナーの観点からも大事です。
顔の表情筋、特に「口輪筋」を鍛える
口輪筋は唇の周りにある筋肉で、口を閉じるためのそのものズバリの筋肉です。
ネット上には口輪筋のエクササイズ法を紹介したサイトもたくさんあります。歯科医院の中には、口輪筋を鍛えるグッズを販売しているところもあります。
寝るときに鼻を出した状態でマスクをはめて寝る
つまり口の部分だけをマスクで覆って寝るわけです。
この状態では口での呼吸の効率が悪くなり、鼻での呼吸依存度が高まります。自然と鼻呼吸が身につくわけです。
鼻呼吸は子供の健全な成長に欠かせません。
脳と身体両面の発達にかかわることなので、子供が口呼吸をしていないか、親は注意してあげましょう。