由美かおるさんの健康法白隠禅師の考えと調身・調息・調心

2025年8月31日

呼吸器系

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女優の由美かおるさんが実践する健康法「由美ブリージング」は、江戸時代の僧侶・白隠禅師の考え方がベースになっています。

この件について、由美さんの著書「由美かおるブリージングレッスン」30～31ページから一部を抜粋して紹介します。

そもそも、白隠禅師はなぜ健康法を意識する必要があったのでしょうか？

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厳しい禅の修行で体調を崩した弟子を救う白隠禅師の健康法

白隠禅師の考えは由美さんの健康法の中核を成しています。

　由美ブリージングでは、江戸時代の臨済宗の僧侶で、その厳格な修行や特異な健康法で知られる白隠慧鶴（1685～1768）が提唱した呼吸法をエッセンスとして取り入れています。

そこで、白隠禅師とその健康法について少し解説します。

禅師が健康法を唱えたのには理由があります。

　白隠は、臨済宗中興の祖といわれる高僧で、多くの優秀な弟子を育てるとともに膨大な書画、著作を残したことでも知られています。

　「坐禅」を中心とする禅の非常に厳格な修行の日々を送りました。日常生活は非常に質素で、一日にわずか数時間しか睡眠をとらず、食事も厳しく管理・節制しました。当然、それを彼のもとに集まる弟子たちにも求めます。

しかし、厳しい修行の中で、多くの弟子たちが体調を崩し、病に倒れるようになります。

これを悲しんだ白隠は、「内観の秘法」という養生長寿の作法を弟子たちに授けます。その結果、多くの弟子たちが回復し、修行に復帰するようになったのです。

つまり禅の修行が厳しすぎて体調を崩す弟子が続出したため、白隠禅師が自身の健康法を広める必要があった、というわけですね。

「内観の秘法」のキモは丹田にあります。

　この「内観の秘法」で、生気を養い長寿をもたらす秘訣は「自身の身体と精神を調える」ことが必要であるとし、そのためにはエネルギーを気海丹田に集中させることが最重要と説きます。

丹田にエネルギーを集中させることで、様々な不安がなくなり、体内には充実感が充ちてくるのです。

白隠禅師は、このように丹田が大事であることをエピソードとともにその著書「夜船閑話」に著しています。

丹田を活かすのが「調身・調息・調心」という考え方です。

それぞれについて、由美さんの解釈を次にまとめます。

調身・調息・調心由美さんの解釈具体的に何をするのか

丹田にエネルギーを集めるキモになるのが「調身・調息・調心」です。

　この丹田にエネルギー集中させることができるようになるには、それなりの修練が必要となります。その中で特に重要であり、完全呼吸法として紹介しているのが「調身・調息・調心法」による呼吸です。

　調身・調息・調心法は、身体、呼吸、心をそれぞれ調えることで、心身の安定を目指す中国の伝統的な健康法です。

白隠禅師は、万巻の書を読破したと聞きますから、当時最先端であった中国医学も学習し、自分の修行に取り入れたのかもしれません。

それぞれの動作を由美さんは以下のように考えています。

　これに含まれる3つの「調」について、私は以下のように解釈しています。

　「調身」は、適度な運動やストレッチ、姿勢の改善などを通じて、身体のバランスと柔軟性を高めます。

良好な姿勢を保つことで、身体の血液循環やエネルギーの流れを適正に保ちます。

　「調息」は、正しい呼吸法を習得することで、リラックスやストレスの軽減、気力の回復を促します。

深くゆっくりとした腹式呼吸や丹田呼吸で身体への酸素供給を改善し、自律神経のバランスを調えます。

　「調心」は、集中力や内省の能力を高めることに焦点を当てます。

心を静め、ストレスや不安を軽減し、内なる平和と調和を追求し、精神的な健康と感情の安定を求めます。