「塩分のとりすぎは体に良くない」とは、健康トピックとしてはもはや常識以前のものであり、”健康オタク”でなくとも広く知られています。
しかし人間の体に欠かせないものです。
もちろんとりすぎはダメですが、塩が持つメリットも知っておくべきではないでしょうか。
ということで、このコンテンツでは塩の働きについてまとめます。
まずは体を温める効果から。
塩は体を温める
体を温める食品と言えば、
ココアやショウガ
あたりをまず連想するのではないでしょうか。
実は塩も体を温める食品です
北国の寒い地域で、漬物など塩辛い食べ物の消費量が多いのは、塩分で身体を温めるからと考えられます。これが摂取塩分量過多を招き、循環器系の病気を増やしているわけですが、塩分が持つ働きのひとつなのです。
近年は男性も冷え症になるなど、身体の冷えを訴える人が増えているとか。
これは、もう長いこと続いている「減塩推奨」の風潮が原因という説もあるそうです。身体を温める塩の摂取量が国民レベルで減ったことから、冷える人が増えたというわけです。
私はこういう発想をしたことが無かったので、この考え方はちょっとした衝撃でした。
塩分過多を気にするあまり減塩しすぎても身体を冷やしている可能性があるのです。
ここでも、「塩を減らすにしてもほどほどが一番」ということでしょう。
余談になりますが、夏の野菜(トマト キュウリ スイカなど)は塩をふって食べます。身体を冷やす食品に塩をかけることで、バランスがとれている、ということでしょうか。
これから夏野菜を多く目にすることがあったらたまに思い出してみてください。
精製塩ではなく、自然塩ではさらに多様な働きを持っているようです。
自然塩の健康効果 山田豊文氏の著書 イランのバトマンゲリジ医師
「未精製食品は体に良い」とは、健康ネタに興味のある方はよくご存知ではないでしょうか。
それは塩でも例外ではありません。精製する前の自然塩はミネラルを含んでおり、多様な栄養を摂取できるのです。
その例をひとつ紹介します。
以前読んだ「病気になりたくない人はこうしなさい!」では、自然塩はマグネシウム、カルシウム、カリウム、マンガンなどのミネラルが含まれているため、
「メリットのほうが大きいので、極度に控える必要はありません」
としています。
また同書では、イランのバトマンゲリジ医師が主張する、自然塩の効果にも言及されています。
・塩は血糖値のバランスを保つために不可欠である
・塩は強い骨を作るために不可欠である
・塩は睡眠調整に不可欠である
・塩は胎児のときから死ぬまで、脳の神経細胞の伝達や情報交換に不可欠である
バトマンゲリジ医師は、著書「Water: Rx for Healthier Pain-Free Life」の中で、自然塩の効果を22項目挙げています。
上で紹介したのその一部です。
ただ、ネット上には、「むしろ自然塩のほうが身体に良くない」という主張もあります。
「たとえ精製塩を使ったとしても、自然塩に含まれるミネラルなどは他の食材からも摂取できるので問題ない」
という話も聞きます。
このへんをどう判断するかは、人によって違うでしょう。
また、たとえ自然塩であっても、大量に摂るのはダメで、あくまで適量を守らなくてはいけません。