カツオは海中を長時間、しかも時には時速100kmほどの高速で移動し続けます。
 
そのため、運動により蓄積した疲労を消失させる能力が非常に発達していると考えられています。

このコンテンツでは、カツオの栄養や和食には欠かせないダシについてまとめています。


 

カツオの栄養と大地康雄さんのカツオジュース

カツオはたんぱく質含有量が多く、遊離アミノ酸であるタウリンも豊富で血圧を正常に保つ効果があります。
 
その他、ビタミンB1、B2、B12、ナイアシン、鉄も豊富で、貧血、疲労回復に効果的です。血合いの部分は特に栄養が集まっています。カツオの抽出成分であるカツオだしにも疲労回復成分は含まれています。
 
鰹節に豊富に含まれている必須アミノ酸は全身の細胞を活性化させ、肌にツヤやハリを与えます。栄養豊富な反面、脂肪分は極めて少ないのでダイエットにも向いています。女性にうれしい効果を持つ食品なのです。
 
また、かつお節はアミノ酸の一種アルギニンを多く含んでいます。
 

 
アルギニンは男性の精液の主成分であり、精液の80%はアルギニンでできていると言われています。精力増強を考えるなら、かつお節は大いに役立ってくれるでしょう。
 
かつお節は、「勝男武士」の語呂あわせで縁起のいい贈答品としても使われます。
 
ちなみに俳優の大地康雄さんは夏バテ防止に「カツオジュース(?)」なるものを強くすすめています。それは「半身のカツオ、味噌と水にニンニク・ショウガを加えてジューサーで混ぜる」という「冷や汁」的なもの。
 
うーむ・・・やってみます?




だしについて

「だし」はかつお節とだし昆布でとるのが基本です。「一番だし」は、かつおや昆布のうまみだけを短時間で取るだしで、風味と旨味が強いのが特徴です。
 

 
お吸い物など、だしの味自体を味わう料理に使います。
 
「二番だし」は「一番だし」で使ったかつお節や昆布をあらためて煮立たせることでとるだしです。味噌汁や煮物の惣菜など料理全般に使います。二番だしは、一番だしをとった後のかつお節と昆布を鍋に入れて中火にかけ、煮立ったら絞りこしてとります。




だしをとってみた

メルマガで「核酸系うまみ調味料」と痛風の関連をとりあげてから、「うまみ調味料はあまり使わない方がいいかな?」と感じ、料理でカツオと昆布のだしをとることが多くなりました。
 
(とはいえ、めんどくさい時は調味料を使ってしまいますが・・・)
 
このサイトでも何度か紹介しているように、私は以前和食の料理店に勤めていました。当時「だしのとり方」を何度か習ったはずなのですが、今となってはすっかり忘却の彼方へ行ってしまってます。
 

 
そこで料理本やネットを参考にして、だしをとる際に気付いたことをまとめてみます。
 
・昆布は水から入れ、沸騰する直前に取り出す(火はつけたまま)
 
どの解説を読んでもこの点は共通しています。昆布を煮たてては絶対ダメで、沸騰するとエグみが出てしまうのだそうです。

かつおぶしの扱いには、いくつか説あり

ここでは三つ紹介します
 
1 昆布を取り出したお湯を沸騰させ、差し水をする
その後かつおぶしを加え、ひと煮立ちしたら火を止め、あくをとりのぞく
 
2 (ある料理本には)かつおぶしを入れたら、弱火で2~3分煮出す
ただし、煮たててはダメ
 
3 (料理研究家の土井善晴さんは)昆布を出した後、かつおぶしをそっと入れ、すぐに火を止めてしばらくおく
 
最後に、かつおぶしが沈んだら、ペーパータオルやこし器でこす。
 
その際、「渋みや酸味が出るため、だしをとった後の鰹節をしぼってはいけない」という説と、「しっかり絞ってよい」との説があります。
 
また、昆布やかつおは「煮たててはいけない」との注意に対しても、「多少煮たてたほうがダシがしっかり出るのでおすすめ。 良くないとされているエグみや渋さなどもほとんどわからない」という意見もあるようです。
 
昆布を前の晩から水につけておく方法など、だしのとりかたにもいろいろあります。いずれにしても、天然のだしはとんでもなく美味しいです。繊細なのに、香りがとても強いんですよ。
 
日本人ですし、一度は経験しておいて損はないでしょう。