過度の飲酒がうつ病の原因になることがあります。
気持ちの落ち込みを大量の飲酒で紛らわすことがきっかけになるのです。
このコンテンツではうつとお酒、うつとガンの関連などについてまとめています。
うつになったらお酒はNG
お酒を飲むと一時的には高揚感を得られますが、酔いが覚めて気分が沈むと落差が大きく、余計に気分が沈むことがあります。
二日酔いで翌朝が辛い可能性もあり、飲酒はメンタルに良くない影響をおよぼすリスクがあるのは間違いありません。
お酒は「気分のぶれ」を大きくするのです。
それでもお酒が好き、あるいは一時の高揚感を得たい(その後落ち込むことがわかっていても)ためにまた飲む、また落ち込む、のくり返しにはまるケースも珍しくありません。
うつからアルコール依存症になることもあるのです。基本的に、うつの治療と飲酒は相容れません。
うつの治療中はお酒を飲んではいけないのです。抗うつ剤などを服用しているのであれば医師からは「お酒は絶対にダメ」と念を押されます。
アルコールは抗うつ剤などの精神疾患治療薬の効力を増大させることがあります。最悪の場合、意識を失ってしまうこともあるのです。
(精神疾患治療薬に限らず、どんな薬を使っていてもアルコールは厳禁です)
ひどいうつ症状であった人が、お酒をやめてしばらくすると症状が見違えるほど改善する例もあります。
うつが原因でガンを発症することはない デンマークの研究
疲労感やうつ状態が、がんの発症率を高めることはないという調査結果を、デンマークの研究チームが05年の9月に発表しました。
疲労感やうつは心臓疾患や脳卒中の発症率を高めることはわかっていましたが、がんとの関係はこれまで不明だったのです。
調査はコペンハーゲンで91年から94年までの間、21~94歳の8527人を対象に行われました。
生理的疲労感と精神状態を点数化する追跡調査が平均8年以上続けられています。
その結果、976人ががんを発症しましたが、精神状態とがんの発症には関連がないと結論付けられました。
うつ病からガンになる、というのは確かにあまり聞きませんね。(ガンからうつになるケースは頻繁にあります)
とはいえ疲労感を感じたり、うつのきっかけがストレスならばガンのリスクはあるのではないでしょうか。(私は過度のストレスも万病のもとだと考えています)
ストレスは免疫力・抵抗力を落としてしまいます。「病は気から」とも言いますし。
何よりうつ病は本人が辛いですし、それ自体がストレスになることも考えられます。
精神的に参っている時は何事も悪いほうに考えて気力の充実も失われるので、ガンなどの病気になるリスクは高まるのではないでしょうか。
双極性障害 状態によってはトラブルにも 治療にはセカンドオピニオンを
以前ある人と心の病気について話をしました。
その人の話によると、最近は「躁鬱病」のことを「双極性障害」と呼ぶのだそうです。
私はこの言葉を知らなかったので、ウィキペディアで調べてみたら、「躁鬱病」と「双極性障害」は全く同じものと考えて良さそうです。
「うつ」と「躁」を繰り返すわけです。
双極性障害で起きる「うつ」は、単独で発生する「うつ」よりも症状が重くなります。「躁」状態で気分が高ぶる分、「うつ」での落差も大きくなるのです。
「うつ」状態では何事も悲観的に考え、過去の行動まで思い出して後悔し、さらに気分が落ち込む悪循環に陥りがちです。
「躁」状態では怒りっぽくなり、すぐケンカする、暴力をふるうなどの問題行動が増えます。職場でのトラブルが続き解雇されてしまうケースもあります。
警察への被害届を手当たり次第に出したり、訴訟を起こすこともあるのです。
「躁」というと、過剰にアクティブになるイメージがありますが、躁状態でも生きることに興味が無くなったり、死ぬことに抵抗を感じなくなって自殺を図ることも多いそうです。
芸術家には双極性障害の人が多く「自殺が多い」のは確かに芸術家にありがちなイメージです。
双極性障害の治療には精神科医の診断が欠かせません。
診断を受ける場合、患者本人が「医師と感覚が合わない」と感じたり、治療薬を大量に出す医師にあたることがあります。
そうした場合に対処するため、セカンドオピニオンを意識しておきましょう。