がんの予防・治療には、定期健診が大事なのはよく知られています。
しかし同時に、検査を受けることによるリスク、あるいは誤診の可能性も指摘されています。
従来のがん検査のデメリットや欠点
新潟大学の岡田正彦名誉教授は、次のような指摘をしています。
■マンモグラフィについてアメリカで行われた調査では、10年間乳がん検診を受け続けると、2人に1人の割合で、がんでない人ががんと誤診されている
がん検査としてはメジャーな便潜血では、結果が陽性であっても、その後の精密検査でがんと診断される人はわずか4%程度なのだそうです。
血液検査で調べられる「腫瘍マーカー」は、がんを調べる指標として広く使われていますが、主に進行したがんの状態を見るものです。
現在の腫瘍マーカーは、がんの早期発見には向いていない、と言えるのです。
虎ノ門病院臨床腫瘍科の高野利美部長は、腫瘍マーカーについて次のように指摘しています。
初期のがんでは値が上昇せず、がんでないのに上昇することもある。
早期発見に結びつくことは少なく、過剰検査や精神的負担などのデメリットも多いのです。
従来のがん検査ではわかることも多いですが、改良の余地はありそうです。
画像診断は高性能だが高価 血液での検査法実用化へ
正確さを優先するのであれば、
・CT
・MRI
・PET
といった画像診断がおなじみです。
これらの検査法の精度は極めて高いですが、大掛かりな設備が必要で、費用も高額なのがネックです。
そこで現在では血液を調べることによるがん検査が注目を集めています。
腫瘍マーカーではなく、血中にあるマイクロRNAと呼ばれる物質を分析することで、早期のがんを見つける検査法です。
1滴半ほどの血液があれば検査可能で、しかも13種類ものがんを調べられる方法の実用化が現在進行しています。
精度が高く、患者の身体的・経済的負担も軽い、と良いことずくめの検査法です。
2019年あたりを目安に実用化への研究が進んでいます。
(このコンテンツは雑誌「週刊現代」2014年9月6日号168~170ページを参考にしました)
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