寒い日が続いています。
 
思わず手をこすり合わせてしまうこともしばしば。
 
「こする」動作で身体が温まるのはなぜでしょうか?
(この記事は2010年1月23付日経プラスワンを参考に作成しています)

すぐ思い浮かぶ「摩擦熱が起きるから」という理由に加えて、もうひとつ根拠があるようです。
 
大阪市立大学の井上正康教授によると、
 
・こする動作は皮膚の下の動脈を刺激し、血管中に一酸化窒素を発生させる
・一酸化窒素は血管を広げる作用があるので、血流量が増えて冷えが解消する

 
のだそうです。
 
この原理を利用して、井上教授は「こする」動作を発展させた「血管ほぐし」を提唱しています。皮膚をただこするのではなく、皮膚に圧迫を加えながら上下左右に「しごく」動作です。
 
マッサージする部分に手の平を強く押しつけ、ただ撫でさするのではなく、骨に向かって上下左右にずらしながらしごくように動かします。「もむ」と「こする」を組み合わせたような動きです。
 
指であれば、付け根を反対の指でつかみ、回転させながらしごくように引き抜く動作を行います。1本につき10秒程度「血管ほぐし」を行い、両手で約2分が目安になります。
 
「血管ほぐし」の効果として、井上教授は
 
・身体がすぐ温まる
・動脈とリンパ管を刺激するので、むくみが取れてリラックスできる
・新陳代謝が促され、若さを保てる
・脳の神経細胞を活性化する

 
の四つを挙げています。
 
費用もかからず手軽にできるので、仕事の合間などに、気分転換も兼ねて「血管ほぐし」を行ってみてはいかがでしょうか。