先日行った献血センターで「きょうの健康」2010年4月号(Amazon)を読んでいたら、睡眠不足が血管におよぼすリスクについての特集がありました。
それによると、寝不足って血管にも良くないんだそうです。
睡眠不足が血管に良くない理由3つ
自治医科大学の調査では、男性の場合一日の睡眠時間が6時間未満の人は、7~7.9時間の人に比べて心疾患による死亡リスクが6倍も高いことがわかっています。
睡眠不足はなぜ血管に良くないのでしょうか?
インスリンの働きが低下し糖尿病を発症してしまう
第一の理由として、睡眠時間が短いとインスリンの働きが低下し、糖尿病を発症しやすくなることが挙げられます。
糖尿病は血管の老化を進めることがわかっていて、網膜の血管から冠動脈まで、太さに関わらず悪影響を及ぼします。
血圧が上昇 睡眠時間が短いと高血圧リスク2倍も
二つ目の理由には、睡眠不足による血圧の上昇が挙げられます。
就寝中には副交感神経の働きが優位になり、心臓の活動が抑えられると共に血圧も下がります。
しかし睡眠不足になると交感神経優位の状態が夜になっても続くことから、血圧が高いままの状態が続きます。
本来は、身体を休めて血圧も下がるはずの時間帯でも血圧は高いままなので、血管への負担は当然増えてしまうのです。
06年の4月に米国コロンビア大学によって発表された研究によると、睡眠時間が5時間より短い人は7~8時間睡眠の人よりも高血圧になるリスクが2倍になるそうです。
この研究では、睡眠時間5時間未満の人は肥満気味で、糖尿病やうつ病を発症する人も多いこともわかっています。
血管を柔らかくする物質が分泌されない
三つ目の理由として、睡眠が不足すると血管をしなやかにする物質の分泌が少なくなることがあります。
通常の半分にまで減少してしまうこともあり、動脈硬化が進んでしまうのです。
最近は「健康に最も良い睡眠時間は7時間」が定着してきた感がありますね。
この前偶然見たテレビの健康番組でも、同様の発言が医師からありました。
「睡眠時間を削って頑張る」のも立派だとは思いますが、あまり長期間続けると結局は自分にとって損なのかもしれません。かといってあまりに寝過ぎるのも良くないようです。
「何事もホトホドが一番」の好例でしょうか。