雑誌「トレーニングジャーナル」に「ストレッチは筋力を低下させる」という記事がありました。(筋力低下は一時的なものです)
ここでのストレッチとは筋肉を伸ばした状態で一定時間キープする「スタティックストレッチ」で、いわゆる「ストレッチ」と一般的に呼ばれている方法です。
(このコンテンツは月刊トレーニング・ジャーナル2011年7月号28~32ページを参考にしています。
腕 脚に起きる筋力低下 「低下しなかった」例もあるが…
筋力低下は腕、脚いずれの筋肉にも起こります。(以下、カッコ内は1次ソースを表し、「5%」などの数値は私がグラフを目測し、計算した値です)
・上腕二頭筋のストレッチをすると、しない場合よりも筋力が約5%低下する
(Evetovich et al. J Strength Cond Res 17:484-488,2003)
・膝屈筋群では、ストレッチをすると筋力が約10%低下
・膝伸筋群では、約9%低下
(Kokkonen et al. Res Q Exerc Sport 69:411-415,1998)
およそ10%というのは、かなり大きい低下幅ではないでしょうか?競技に臨むアスリートであれば、無視できないはずです。
トレーニングジャーナルの記事によると、筋力とストレッチに関する研究は1998年から始まっていて、現在まで多くの結果が発表されています。
その中で、筋力が低下したという研究結果が多数存在するのです。低下しなかった、という報告もあるのですが、筋力が向上したとする研究はひとつも無いそうです。
ちなみに、「低下しなかった」と報告されている筋肉はハムストリングス 大腿四頭筋 下腿三頭筋群ですが、これらには同時に「低下した」という結果も出ています。
ストレッチによる筋力低下を指摘しているサイトは少ない
ストレッチをすると、筋力が低下するのは、どうやら間違いないようです。
この件について私は全く知りませんでした。
「どうして筋力が低下するのか?」と気になった私は、「ストレッチ 筋力」でググッてみました。
すると、このコンテンツを作成している時点でトップ表示されたのは、なぜか
ストレッチで簡単筋力アップ!
kirei-labo.com/article/35054088.html
というサイトでした・・・orz
しかも、タイトルに「筋力アップ」とありますが、それらしい言及はされていないようなのです。
続けて調べてみたところ、ストレッチが筋力低下の原因になる、と直接指摘しているサイトはとても少ないものの、皆無ではありません。筋力が低下する理由も挙げてあります。
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