雑誌「週刊文春」に、「『効くサプリ』と『効かないサプリ』」という特集がありました。

概要をまとめてお知らせします。
 
記事中では「効果」という言葉を使っています。語弊があるとかと思いますが、便宜上使用していますのでご了承ください。
 

 
以下に、記事中で「効果がある」「評価が微妙」「効果が確認されていない」として挙げられているサプリメントをズラッと挙げます。
 
検証したのは銀座東京クリニックの福田一典院長と、早稲田大学先端科学・健康医療融合研究機構の大野智客員准教授です。各サプリメントの解説は簡略化しています。

摂ると効果があるサプリメント

カルシウム 日本人に最も不足している
 
DHA・EPA 医薬品としても認可されている
 
ビタミンC 動物実験ではコラーゲンを作るという結果が。(人間では不明)
 
ビタミンD 不足すると糖尿病や大腸がんのリスクがアップする
 

評価が微妙なサプリメント

葉酸 妊娠中の女性に不可欠 ただし、とりすぎると高齢者の認知力低下のリスクあり
 
グルコサミン 膝関節の痛みを軽減するとして愛用者も多いが、効果に関しては試験結果が分かれている
 
コンドロイチン 効果があった、無かった、という対立する実験結果あり
 
オルニチン 栄養補給には有効というデータあり
 
レスベラトール 長寿遺伝子の活性化がうたわれているが、ヒトでの効果は不明
 
α-リポ酸 医薬品としても認可されており、疲労回復効果がある ただし低血糖発作を起こすケースもある
 
ウコン 肝臓の働きをサポートするとされるが、サプリとして摂取した場合、どれほど効果があるか不明
 
コエンザイムQ10 医薬品としても認可されている 吸収率が低いものもある
 

効果が確認されていないサプリメント

コラーゲン 体内に吸収されてコラーゲンとなる、とするデータはない
 
ヒアルロン酸 口から摂って有効というデータは見当たらない
 
黒酢 健康食品としてヒトでの有効なデータは見当たらない 酸触歯には注意
 

ウコン オルニチン 葉酸 グルコサミン コンドロイチンについて

いくつかのサプリについてもう少し詳しくどうぞ。
 
ウコン ウコンの主成分クルクミンは非常に吸収されにくい
 
オルニチン 高齢者に二ヶ月間オルニチンを経口投与したところ、栄養改善による体重増加、食欲指数、QOLの改善が見られた この試験は二重盲検法により行われているので効果の確度は高い
 
葉酸 アメリカやカナダで小麦粉への葉酸添加を義務付けたところ、先天性異常の子供の数は減少した 一方で、葉酸で高齢者の認知力が低下したり、閉経後の女性の乳がんの発症リスクが高まるという報告もあり
 
グルコサミン グルコサミンは有効とする論文が多くある一方、昨年アメリカのリウマチ学界から「変形性膝関節症の予防効果はない」と発表された また、ノルウェーのオスロ大学からも、慢性腰痛や変形性腰椎症の疼痛を軽減する効果は認められなかったという臨床試験の結果がある
 
コンドロイチン コンドロイチンについては、1980年代から2001年までは、鎮痛剤や非ステロイド系抗炎症薬との併用で効果があったという報告が数多くなされている しかし2005年以降になると、有効性はないという報告が数多くなされている
 
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