うなぎは日本を代表するスタミナ食であり、万葉集の時代から食べられています。
うなぎには良質なたんぱく質と脂肪のほかにも、ビタミンA(皮膚や粘膜を丈夫にする)、ビタミンB1、B2(疲労回復効果)、ビタミンE(老化を防ぐ)、ビタミンD(骨を丈夫にする)なども多く含まれています。
ただ、ビタミンCと食物繊維はうなぎには含まれていないので、これらを補うために野菜や海藻、果物を一緒に摂るとよいでしょう。
ウナギの血液にはイクシオトキシンという毒成分が含まれているので、ウナギの生食はできません。加熱すると毒性は消えるので食用になります。
現在出回っているウナギはほとんどが養殖物なので、年中食べることができます。そのため旬と言う概念は薄れてしまっています。
またウナギは夏に食べられることが多いので、夏が旬と思われがちですが、天然のウナギの旬は晩秋~初冬なんだそうです。冬眠に備えて栄養をたくさん摂るのです。
国産のうなぎは利根川産と四万十川産が二大産地として双璧を成しています。
下りウナギ
下りウナギとは、秋になって、海で産卵するために川を下るウナギのことです。川から海に出る際は、汽水域に一旦とどまって海水に体を慣らします。
このときエサを多く食べ、体力をつけてから産卵場所と考えられているマリアナ海域に向かうのです。
利根川の河口堰には、ウナギのエサとなるゴカイやエビなどがたくさん生息しています。そのため、利根川の天然下りウナギは卵巣や精巣といった生殖腺が発達しているそうです。
利根川を遡上して4年以上経過したウナギは銀ウナギと呼ばれます。銀ウナギも秋になると産卵のため利根川を下ります。