健康トピックにおいて、牛乳ほど論争が分かれている食品は少ないでしょう。
 
「健康に良くない」という主張も根強く、実際に私の身近にも「牛乳は身体に悪いよ」という人がいます。


 
個人的には、飲んでもOKでは?と考えていますが、どのようにお考えでしょうか。


 

牛乳は健康に良いのか?

「牛乳は健康に良くない」という主張は根強くあります。
 
牛乳中の性ホルモンが人間にとって有害でないかという説があり、信州大学の細野明義名誉教授も「牛乳の性ホルモンを本格的に調査したデータは無く、確かに全くリスクが無いとは言い切れない」と指摘しています。
 
(ただし細野教授は「牛乳工場で加熱処理する過程で牛乳中の性ホルモンは活力を失うはず」とも述べています)
 

 
牛乳は太りやすいという意見もあるようです。
 
日本食品標準成分表によると、普通牛乳のエネルギーは、100gあたり67kcalで、脂質は3.8g含まれています。水代わりに飲んでいては、間違いなく太ります。
 
ただ、辻学園栄養専門学校中央研究室の広田孝子教授は「減量につきものの空腹感を制御するのに牛乳は効果的なので、筋肉を落とさずに減量したい人にはすすめられる」としています。
 
同教授の調査でも、食前に低脂肪乳を飲み軽い運動をしたグループは、定期的に牛乳を飲まなかったグループに比べて体脂肪量の減少が大きかったという結果が出ています。
 
牛乳をフォローするデータをもうひとつ。
 
広田教授によると、牛乳を飲む人ほど骨量が増えるという説がデータ全体の95%を占めているそうです。
 
牛乳の評価は様々なものがあります。お時間があったら、関連記事もご覧ください。

管理人は牛乳を飲んでます カルシウム源&血糖値上昇防止に

賛否両論ある牛乳について、私がどう考えているかというと…
 
「飲んでもいいんじゃないか?」という結論です。
 
私は牛乳を冷蔵庫に常備して毎日飲んでいます。
 
「牛乳ではカルシウムを補給できない」という話もありますが、私個人的にはカルシウム源として有効だと感じています。
 

 
また、食事による血糖値の上昇をゆるやかにするねらいで、食前に牛乳を飲むようにしています。
 
個人的にこれは効果がかなり高いと感じていて、ご飯を食べすぎて頭がボーッとする、眠くなるといった弊害をかなりの割合で防いでくれます。
 
つまり牛乳は私の健康に貢献してくれている実感があるのです。
 
このへんの実感は個人差が大きいと考えられます。牛乳ほか乳製品をやめたら体調が良くなったという有名人のエピソードもありますし。(関連記事をご覧ください)
 
牛乳を摂取するかどうかは、結局各自で試してみるしかないようです。

乳糖不耐症の人が牛乳を飲むには

当サイトでは「40歳からの太らない食事力」宗像 伸子著という本を紹介しています。
 
「身体に良いご飯の食べ方 成人向け」とでも言えそうな内容で、大人になって食事の内容を見直すのに良い本だと思います。
 
この中に、乳糖不耐症の人でも牛乳を飲めるようになる方法が紹介されていました。
 
乳糖不耐症とは、牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が少ないため、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロして下ってしまう症状のことです。
 

 
この本では牛乳を優れた食品として挙げていて、乳糖不耐症の人でも工夫して飲んでみるよう提案しています。
 
以下にその具体的な方法を挙げてみます。

■温めた牛乳を飲む
■牛乳を熱いコーヒーや紅茶と割って飲む
■グラタン ポタージュスープ ドリア クリームコロッケ 洋風茶碗蒸し にして食べる
■プリン ブラマンジェ アイスクリームにして食べる
■ヨーグルトを食べる

 
乳糖不耐症では、牛乳を一度にたくさん飲んではいけません。少量ずつ、噛むようにしてゆっくり飲むのがポイントです。
 
乳糖が少ないヨーグルトや、乳糖を分解した乳飲料を飲むのもひとつの手です