偏頭痛の患者数や原因・症状 乳がんとの関連も

05年に京都で開かれた国際頭痛学会で発表されたデータによると、日本で偏頭痛に悩む人は800万人にのぼり、毎日60万人の生活に支障が出ているそうです。
 
偏頭痛による経済損失は年間2880億円にも達します。
 

偏頭痛は、頭部の血管が拡張して神経を圧迫し、炎症を起こすことで痛みが生じる慢性の頭痛です。脈のリズムに合わせて痛みが走り、数時間から長いときで3日間も続きます。
 
 
女性に多く発症し、光や音、においに敏感になり、吐き気をもよおすようになるのも特徴です。
 
 
日本の偏頭痛治療は普及していません。
 
偏頭痛患者を対象にしたある調査では、四分の三の人が日常生活に何らかの支障があると回答しています。
 
しかし、最近1年間で医療機関に行った人はわずか10%強で、75%の人はこれまでに一度も受診をしたことがなかったのです。
 
偏頭痛にはトリプタンという処方薬が有効といわれていますが、大多数の人は市販薬ですませてしまっているのが現状です。
 
 
偏頭痛はマグネシウム不足が原因になっているという説があります。偏頭痛患者の3~5割は、脳内のマグネシウム濃度が通常よりも19%低いことが判明しているのです。
 
脳内にマグネシウムが足りなくなるとカルシウムが細胞の中に留まり、血管の緊張が続いて偏頭痛が起こると考えられています。
 
またマグネシウムが不足すると血管が収縮しやすくなることも偏頭痛リスクを高める要因になります。
 

大人と子供の偏頭痛の違い

偏頭痛というと大人の病気というイメージがありますが、偏頭痛は子供にも発症します。
 
大人の場合と似ていますが、細かく見ていくといくつか違いもあります。
 
 
まず、症状が続く時間が違います。
 
大人の場合は数時間から数日痛むことがありますが、子供の偏頭痛は1~数時間と比較的短時間で治まってしまうことがほとんどです。
 
さっきまで「頭が痛い」と必死に訴えていた子供が、しばらくするとケロッとしているので、親が「この子は仮病を使っているのか?」と疑ってしまうこともあります。
 
 
痛み方にも違いがあります。
 
大人の偏頭痛ではズキンズキンという拍動性の脈打つような痛み方ですが、子供の偏頭痛ではこの痛み方の他にも「頭全体が締め付けられるような」痛みが出ることがあります。
 
 
大人・子供を問わず、偏頭痛はストレスから解放された時に発症することが多いとされています。そのため、大人は仕事から解放される週末に、子供は学校から解放される平日の夕方に発症することが多いようです。
 
 
もうひとつ子供の偏頭痛の特徴として、嘔吐や下痢などの腹部症状が出ることがあげられます。
 
 
母親が偏頭痛を患っている場合、子供も偏頭痛を発症する可能性が高いそうです。
 
また、大人の発症率は男女比で1:4と女性の方が多くなっていますが、子供では性別で発症率の差は見られません。
 
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偏頭痛と乳がん 米国での研究

米国で行われた調査によると、偏頭痛と乳がんには有意な関連性が認められるそうです。
 
片頭痛を患っている女性は、そうでない女性と比べて乳がんになるリスクが低いのです。
 
08年の11月に発表されているので、ちょっと古い情報ですが、この調査は米国のフレッド・ハッチンソンがん研究所のリー博士を中心に行われました。
 
 
調査は二回実施されていて、
 
一回目は
 
・乳がん女性 1938例
・健常女性 1474例
(年齢は55歳から79歳)

 
を対象に行われ、偏頭痛患者は乳がんリスクが33%少なくなるという結果がでました。
 
 
二回目は
 
・乳がん患者およそ4500例
・健常女性およそ4500例
(年齢は35歳から64歳)

 
と、対象の人数・年齢層共に拡大されています。
 
その結果、やはり偏頭痛持ちの女性はそうでない女性に比べて乳がんになる確率が26%低かったのです。
 
 
理由はよくわかっていませんが、女性ホルモンが関係しているのは確かだと考えられています。
 
ちなみに生理前になると偏頭痛が出る女性が多いそうです。
 
 
乳がんになるリスクはかなり低くなるようですが、だからといって偏頭痛で日頃から悩まされていたら喜べるものじゃありませんよね。
 
どうにか「いいとこどり」はできないものでしょうか?
 

薬物乱用頭痛とは 偏頭痛の際には注意

薬物乱用頭痛とは、頭痛薬を頻繁に使用することによって、かえって頻度が増えたり程度がひどくなる頭痛のことです。
 
偏頭痛を患っていて、市販薬を利用していると起こりやすいとされています。
 
特にエルゴタミンという薬は薬物乱用頭痛に注意しながら利用しなくてはいけません。
 
 
偏頭痛などで頭が痛み、鎮痛薬を服用すると、効き目が続いているうちは痛みが治まります。
 
しかし効果が切れて痛みを感じるとまた薬を使う、ということを頻繁に、しかも長期間繰り返してしまうことがあります。
 
あまりに薬の服用回数が多いと、脳が痛みに対して敏感になり、しかも薬の有効時間も短くなってきます。
 
必然的に服用の回数が増えてきて、月に数回だったものが、しばらくすると一日に数回使っている、なんてこともあります。
 
 
ここまでひどくはなくとも、薬の服用回数がじわじわと増えているようなら薬物乱用頭痛に注意する必要かもしれません。
 
 
薬物乱用頭痛は市販の薬を自分の判断で使用しているときに陥りやすいようです。
 
「偏頭痛の症状が出る」→「薬店などで薬を購入」→「痛みを感じたらとりあえず飲む」→「いつの間にか服用回数が増える」
 
自分の判断だけで薬を使っていると、上のようなパターンが確立しやすいのです。
 
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薬物乱用頭痛が疑われる場合、一時的にでも薬の服用をやめなくてはいけません。
 
しかし頭が痛むことには対処しなくてはいけないので、専門医に相談しましょう。
 
それまでどのような薬を飲んでいたかで対応が違いますし、医師にはこれまで診察してきたデータの蓄積があります。
 

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