ドローインは「ターザン」などの筋トレ系雑誌や、テレビでも特集が組まれていて、一般にもだいぶ知られるようになってきました。
 
ドローインの定義の一例としては、
 
「お腹をおもいっきり凹ませた状態で、呼吸をしながら5~30秒持続する動作」
 
というものがあり、資料によって微妙に内容が変わります。

立って行うのであればこんなやり方があります。

・両足を肩幅に開いて立ち、両手を腰に
・顔を下に向けながら鼻から息を吸ってお腹をへこませる
・横隔膜を上げて胸を張り、踵から頭まで地面と垂直に 
・5秒×2セット行う

 
腹筋の中でも「腹横筋」という筋肉が鍛えられるため、ウエストの引き締めに有効なのだそうです。
 
ドローインによって得られる、ウエストや運動へ効果はどの程度なのでしょうか?
 
20~40歳代の男性12人を対象に行った実験では、1か月間ドローインを取り入れて生活すると、腹囲が平均4.3cm減少(最大11.3cm、最小0.3cm)した。
 
という結果が出ていますし、「スロトレ」で有名な石井直方 東京大学教授の実験によると、
 
10分間の歩行で、ドローインしながらの歩行と通常歩行を30秒ずつ交互に繰り返すと、通常歩行だけの場合よりカロリー消費量が40%前後上昇した。
 
そうです。
 
カロリー消費量が40%前後アップするのはスゴくないですか?
 
ドローインは立っていても座っていてもできます。さらには仰向け、あるいは四つん這いでも可能です。
 
体勢が違うと、それぞれ鍛えられる筋肉が変わり、四つん這いで行うと負荷が一番高くなるそうです。
 
ここでひとつ注意を。
 
ドローインでお腹が凹んでも腹部の脂肪が無くなったわけではありません。
 
腹筋が強くなって、お腹を凹んだ状態でキープできるようになったのです。脂肪を減らすには、別に有酸素運動などを行う必要があります。
 
上の記事に「ドローイン状態でのウォーキング」があったように、何かの運動との組み合わせることで効果アップが期待できます。
 
石井教授の別の記事で、「ドローインしたまま腹筋を行うと、ものすごくキク」と読んだことがあります。
 
なんでも「回数をこなすと、のたうち回るほどキツい」のだそうで。
 
また水泳でも、泳いでいる最中にお腹を凹ませておくと良い、と読んだことがあります。
 
ストロークとキックに加え、腹筋を意識するのはなかなか難しいのですが、これも慣れだと思うので、泳ぐ習慣があるなら試してみてはいかがでしょうか。
 
ドローインでは強くお腹を引っ込めるので、かなり特別な動作です。
 
そこまで強度は高くないですが、「腹筋には常に力を入れておく」ことを日常の習慣にしている人もいます。
 
イスに座っている時も歩いている時も、四六時中お腹に力を入れておくことで、腹筋を鍛えるのに加えて消費カロリーもアップさせるわけですね。
 
でも、(上の水泳のケースでも少し触れましたが)歩きながらお腹を凹ませておくのって、意外と難しくないですか?
 
歩幅や姿勢などを意識して歩いていると、どうしても腹筋のことを忘れてしまうんですよ。
 
ひどい時は、歩き始めて数秒で腹筋を忘れることもあります。
 
なので私の場合、歩きながらの”腹筋”は続きませんでした。腹部への意識を最優先して歩けばいいのかもしれませんが・・・。
 
しかし!
 
日常生活で、「これはドローインやりやすい!」と発見した動作があります。
 
それは・・・
 
自転車に乗ってるとき
 
です。
 
この前、サイクリング中に「そう言えば、ドローインでもやってみるか」と試しにやってみたら、これが実にしっくりくるのです。
 
「これはイイ!」と頭の上で電球が光った気がしました。
 
個人的には、歩行時よりもはるかにやりやすく、お腹への意識も強くなります。そのためか、腹筋に効いている気がするのです。
 
今後自転車に乗る機会があったら、ペダルをこぎながら腹筋にグッと力を入れるか、あるいはお腹を凹ましてみて下さい。
 
最近は、通勤に自転車を利用する人が増えているそうなので、思い出した時にでも、だまされたつもりで一度お試しあれ。
 
ただし、食後すぐに行うと良くないので、朝食後の出勤時よりも、帰宅途中がおすすめです。
 
また、息を止めてやるのはダメです。
 
これらに注意すれば、サイクリング中に腹筋を使うことはあまり無いため、ドローインし放題です。私も習慣にしたいものです。